Tin ice in the sun

鳥が人類を変えた

本の表紙画像

ぬまがさワタリさんによるTwitterの紹介が面白かったので読んだ本。 鳥と人間の関わりというのは自分では全く意識してこなかったところなので、ものすごい勢いで読んでしまい途中で「読み終わりたくない……!」と駄々をこねていました。読み終わりました。めちゃくちゃ面白かったです。 捕獲される鳥、絶滅の危機に瀕している鳥、住処をおわれもうこの世にはいない鳥、生態そのものを勘違いされていた鳥など多種多様。表紙のリアルな鳥たちの姿もよかったです。ワタリガラスは神話から入ったのも面白かった。着眼点がちょっと人類学っぽい。 スズメのときの社会問題の話がいちばんしんどかった……。あれはスズメの話をしながら、結局はプロパガンダのお話をしているので。 途中のハトがいちばん面白かったです。(伝書鳩って郵送できるそうですね。なまものと、せいぶつ、で表記が同じだから間違えたら大変なことになるからと教訓にされているらしい。) コウテイペンギンの生きにくさを最後に持ってくるのは言わばこれを読んでいる人に向けての警告なのかなーと思いました。歴史を振り返り、人類が迷惑をかけたりした生き物たちと共存して過ごすことが可能かどうかの話だったと思います。 でも読み物としてふつうに面白いのでこれは子どもにあげてもいいかなと思いました。中高生なら読める。


  • 22nd.Apr
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