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書籍レビュー:「幻想ネーミング辞典」
[ウェブ小説集/資料集]
2014/09/21 17:05
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創作資料として色々な所で名前が上がるこの本についてレビュー。
What's in a Name?の書籍版とでもいったところ。
色、動植物、職業、武器・防具、感情、星座などに関する名詞について、英語・フランス語・イタリア語・ドイツ語・スペイン語・ロシア語・ラテン語・ギリシャ語・アラビア語・中国語の計10ヶ国語でのスペルと、カタカナ表記による発音を掲載している。
収録内容は各国語の名詞のスペルと発音だけで、個々の単語についての解説やうんちくなどはない。各国語の名詞がひたすら羅列してある。
こういったテーマのウェブサイトだと、世界規模で見るとメジャーな言語には程遠い韓国語がねじ込まれていることも多いけど、それがないのも非常に好感が持てる。正直なところそんなマイナー言語を入れるぐらいなら、もっと話者が多くてファンタジーになじみの深い、ヒンディー語や北欧や南米の言語を収録してほしい。
本書には、各単語が色・数・動植物・職業などのカテゴリ別に掲載されていて、巻末に五十音順索引とカタカナ逆引き索引もある。
収録単語は1200以上らしい(正確な語数は明記されていない)。
ネーミング辞典の類いには、肯定的な意味合いの単語しか掲載されていないものもしばしばあるけど、この本には「死神」「虐殺」「残忍」「天罰」「絶望」「狂気」「断頭台」など、悪いイメージの単語も多数収録されている。その多くが厨二病を患っているであろう創作者には嬉しい傾向だ。
また、「幻想」と銘打っているだけあって、ファンタジーになじみの深い単語も充実している。「フェニックス」「ペガサス」「吸血鬼」「ドワーフ」「天使」などの幻想生物や、「魔王」「巫女」「騎士」「吟遊詩人」「領主」「山賊」などの職業、「王冠」「鎧」「短剣」などの装備品、「召喚」「錬金術」「護符」「蘇生」「六芒星」などの魔法関連用語など。
手元に置いておいて損はない一冊だと思う。
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