Tin ice in the sun

イギリス花粉学者の科学捜査ファイル

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読了。花粉学者が実際に起きた事件をいかに解決してきたかと自伝要素をまとめたノンフィクション本。 これは久々にめちゃくちゃ面白いノンフィクションを読んだ。はやくも今年ベストではないかという気さえしてくる。 トウモロコシの花粉でなにか判明するのではないか、と考えた最初の警部さんとその部下がとてもよかった。ドラマ化したら絶対トリオになってた。 花粉の話も面白いが、土壌とそこから見つけられる情報量、シャーロック・ホームズの科学捜査は意外と的をえているんだなあなんて思ったり。 残留花粉なんて言葉は初めて聞いたけど、それぐらい身近なもので尚且つ証拠として嘘をつけないものなのだなと思った。 レイプしたかどうかの判断を、花粉がどこにどれぐらいついているかから考えるというのも面白かった。土壌から調べるのでは時間がかかるが、花粉はとても早く簡単に的確に見つけられるというちょっとした自慢もよかった。 そうやって捜査方法も最適化されていくといいんだけど。 イギリスの移民のお話とか、ホントにあった話だからこそ辛いエンディングを迎えることもある。


  • 8th.Apr
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