Tin ice in the sun

バービー

フェミニズムの意図を感じられる一方で、フィクションじみた世界(バービーランド)をベースにしていてもここまでしかできないのね、があった。 ライアン・ゴズリングのマチズモに染まっていく演技は面白かったし、マーゴット・ロビー演じるバービーの実写化のお似合い感と現実に来て存在意義の否定された感じだとか、彼女の何にも考えてないと言われたかのような馬鹿にされたような女の演技はとてもよかった。(もっとも、そういった演出にばかり当たっている気がするのでホントに彼女にはいろんなキャラクターを演じてほしいなあと思う。) ただバービーランドというオモチャと人間のお話、女性と男性のお話というかなり大きなテーマをふたつとも混ぜたストーリーになってしまったのでオモチャで遊んでこなかった幼少期の人間としては全くささらず(これはトイ・ストーリーもささらないタイプ)散らかった印象になったなあと思う。 ラストのあのセリフに賛否両論あるだろうなと思ったが、人間のように生きたいと願ったキャラがそこに着地するのはまあそういうこともあるかなあという気持ち。 Aスペクトラムのキャラクターとしてバービーを見たい気持ちもあったけれど、自分の理想の押しつけはしたくないなと思った。 追記で男女逆転映画の話


男女逆転映画のうまさとして「軽い男じゃないのよ」があるのでどうしても「あーそれはさぁ」があった。 というか、「軽い男じゃないのよ」は誇張されているように見せてあれはマジでああいう細かな話が女性たちに分散されているのであって あれは誇張じゃなくて集合体の物語なんですよね…… そういう意味ではバービーはちょっと足りなかったなあと思う あと最初の2001年宇宙の旅ネタなのはわかるけどあのぶっ壊し方はどうかと思いました。

  • 20th.Dec
  • Movie