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10/01(Mon):葵くんと茜ちゃん
兄妹弟の会話。
「薫!起きて!」
「んぅ…」
「茜、落ち着け。そのままじゃ薫が骨折する」
「じゃあ葵が起こす?」
「嫌だ」
「葵っ?」
「あ、起きた」
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我が家で兄弟は瑞樹柚葉梓紗、怜司真司、真朝暁、葵茜薫がいます。男女分かれた兄弟が好きです。
ちなみに上記は男女の双子が二組…。
10/01(Mon):おっさんとこども
秋ですね
妹の茜が頼りない葵、薫のために常に我慢していることは知っている。だから、葵は妹に逆らえない。
「葵くん、そんなにかっこつけなくていいのです」
おっさんはいつも綺麗に笑う。胸のときめきに幸せを噛みしめつつ、葵も微かに笑った。
「おっさん、言葉遣い綺麗だよな」
「ええ。葵くん、あなたもできるはずですよ。あなたのお母様はよく存じませんが、あのお父様なら」
「おっさん」
そんな切なそうな顔するな。
「高校時代、あなたのお父様と見た月が私にとって一番、綺麗でした」
葵を通して誰を見ているかなんて明白で。その頬に口付けた。おっさんは気付かないふりをしている。
ひどい。この気持ちを認めてすらもらえない。
「葵くん」
「私には過去のことなのです」と静かに告げられた。
好きだと呟く代わりに涙が零れた。
09/30(Sun):おっさんとこども
年下攻めですか、犯罪ですか。
ここ最近、塞ぎ込んでいたおっさんの表情が和らいだのを見て、葵は胸を撫で下ろした。
「葵くん、ありがとうございます」
「…ああ」
嬉しい感情を素直に表せず、それでもおっさんはわかってくれる。
「君のパパそっくり」だと苦笑いしながら言われて不機嫌になったときもわかってくれた。それ以来、ふたりきりのときは父親の話は出ない。
「葵くん」
「君の幸せを願っています」なんて、真顔で言ったおっさんを小突いた。
いつの間にか越えてしまった身長。
「おっさん」
あんたにふさわしい男になりたいよ。
09/30(Sun):なちゅらる
ショウちゃんから見たヒサは美化しすぎだと思う。
笹原の前にヒサが飛び出た。
「先輩。あの子もあなたの後輩でしょう」
これ以上、踏み込んだら承知はしないと言外に匂わせたヒサに笹原が怯む。
「先輩、嫌いです」
彼が背を向けた。
ショウと目が合うなりにやりと笑う。
「ショウちゃん、愛してるよ」
うっとりとその言葉を聞き、目を閉じた。
09/29(Sat):更新
フォームメール返信完了
旅の途中 26up
樋山恭介
ひとりっこ
甘やかされ、流されやすいが大切なものは守りぬく
緒方真司
ふたり兄弟の次男
喧嘩慣れしており、基本的に人を信じない
岸本瑞樹
三人兄妹長男
我慢することが多く、諦め癖がついている
岸本秋一
ひとりっこ
家が裕福で大切に育てられた、純粋で真っ直ぐ
09/29(Sat):なちゅらる
ショウちゃん視点もヒサ視点も、この場面は嫌い。
呆然とヒサを見つめる篠村と冷静に台詞を放ち演技を続けるヒサ。
おかしいと叫べない自分に苛立ち、ひたすら暗転を待つのみ。
ヒサの出番が終わった。ショウのいる上手の袖へ駆けてくるなり抱き締められた。
「ショウちゃん、ごめん」
かたかたと小刻みに震える体に何を言えばいいかわからない。
「ショウ。何も言わないで」
返事の代わりに彼の背に腕を回し、力を込めた。
この子はまだ中三だというのに、ここまで背負わせて。
「今は、このままで――」
嘆きながらも逃げない後輩の逃げ場でありたい。
ヒサを理解してやれるのは、ショウしかいないのだから。
09/29(Sat):感謝の気持ち
空回り中
感謝企画、票をありがとうございます。
ただ…リクがないので…空回りかしら…本編の更新に励めええ!ということかしら…。
来ていただいてる方、ほぼ固定されているんですよね…。
まあ、図書室の改訂は中途半端だし、知人は瑞樹炎天下放置だし…。まずい。あの子熱中症にしたら幼馴染+将来の恋人が怖い…。
リクがこのままなかった場合、うーん…どうしようかしら…。
最近、ショウちゃんとヒサか、篠村さんとヒサが熱いんですよね…。
自己満足攻めと腹黒い+自分の容姿わかってる受け。
情けないけど包容攻めと生意気健気受け。
コンセプトは「人の多面性/意図的総受け」です。
意図的に攻めたちを落とす受け。おいしいですよね。え、悪趣味ですかそうですか。
図書室は「自己愛/成長」
知人は「無自覚な愛/矛盾する行動」
旅は「幸せのかたち/人の愚かさ」
です。でも表現できてない。
頑張ります!
09/29(Sat):ぴゅあ
誰かを信じる。
ひとり、部室で膝を抱えた。いつもの定位置、ピアノの下。
ひとりが落ち着く。
「ヒサ」
躊躇いがちに呼ぶ声を無視して頬を膝にすり寄せる。篠村が溜め息を吐き、隣へ潜り込んできた。
狭い、図体でかい、むかつく。心の中でひとしきり罵倒して寝転がり目に映るのはピアノの裏側。それもすぐに篠村の顔に遮られる。
「ヒサ」
「先輩、変わりましたね」
「いい男になっただろう」
「幻滅しました」
吐息が触れるほどの距離、どちらも口づける気はない。こんなにもどかしい想いも珍しく、やり過ごし方も知っているはずなのに捕われたままでいる自分が不可解で仕方がない。
「ヒサ」
そんなに真剣に呼ぶな、笑いたくなる。
「お前、泣いて……」
「満足ですか」
負けた。認めてやろうじゃないか。だけど、言ってやらない。
「ヒサ」
せいぜい、狼狽えてろ馬鹿。
09/28(Fri):ぴゅあ
思い浮かんだ場面
「先輩っ!俺は、ずっと家族ですから!」
必死な純弥の声に目頭が熱くなりそうになって、そっと息を吐いた。
「何の話?」
「俺は、待ってますから!」
ああ、こんなところまで似なくていい。深い嘆きに篠村に縋ったあの日の記憶が被る。
動揺を悟られぬよう、冷たい視線で突き刺しても怯むことないかわいい後輩。――大切な家族。
「先輩」
泣きじゃくる玲一の肩を抱く純弥の方が震えている。
君たちを、力一杯抱きしめたい。
「愛してるよ」、「冗談だよ」、「一緒に暮らそう」。
言いたいのに、何一つ、未来を約束できない。
「君たちの母親は誰だい?」
ひどいことを訊いている。律儀に返す必要などないのに、この子たちときたら。
「親は、松口久哉です」
もう、悔いはない。
09/27(Thu):更新
旅の途中 25up