妄想集やら没集
続いたり続かなかったり中途半端だった意味なしオチなしだったり好き放題にやってます
没集なので名前を固定させて頂いてます
男装主について




その他*双子 03月18日

民は人は神は其を畏れていた。


「――女の身で戰に出陣するなどシュメール地の貧土が知れるな」


凍てつく戦地。死者の溜まり場。美しい金色の髪を流し女は嗤う。

「我が國が貧土である、だそうだ?」
「笑えぬ話よ。奴隷共の方がまだまともな虚言を吐くわ」
「然り」

くすりくすりと冷えていく。落ちていく。


「では始めよう。――貴様等が幾年に渡り守り続けたという宝物、物によっては我が宝庫に加えてやろうではないか」
「ギルガメッシュ、余(わたし)の邪魔をするでないぞ」


黄金の甲冑に身を包んだ男女はさも愉快だと言わんばかりに、剣を抜き嘲笑う。


「貴様等は目障りだ」
「余達が手ずから殺してやろう」
(ギルガメッシュの双子の妹)




その他*変態兄貴 03月18日

赤い服に艶やかな黒髪。
従えているサーヴァントはあの子と従者とは対の青色。

(サーヴァントいいなあ)

元よりわたしは"マスター"としてこの聖杯戦争に参加するつもりだった。なのにどうしてこうなったんだか。はあ、と透明な掌を見てため息を吐く。お陰でSE.RA.PHの大部分を知ることはできた、できたのだが何分肉体とのリンクが切れている為に戻れもしない。美味しいドコどりはできないってことか。まあこの聖杯戦争が終われば、きっと――…。


「……サイバーゴースト…?」
「!」


ふと顔をあげるとトオサカリンがこちらを見ていた。あ、あれ…?おかしいな、不可視化してる筈なのに。

「―…私の言葉が判るみたいね。貴女は誰かしら」

ふ、と力を抜く。どうやら考え事をしていてわたしが"透けて"見えてしまっていたらしい。目の前のトオサカリンが目をぱちくりさせるのを見て胸を撫で下ろした。全く、SE.RA.PHに見つかったりでもしたらどうするつもりなんだあたし。もっと気を引き締めないと。

ふにふにと頬っぺを突っつかれる。

「……嬢ちゃんサイバーゴーストじゃあねえだろ」
「え」

トオサカリンのサーヴァントがわたしの頬を突っついていた。(ええええええええ!!!)

「!ランサー!」
「まあまあ落ち着けって」

ふにふにと触ってくるランサー。びっくりして目をぱちくりさせる。いや、まあ、サーヴァントには見えるのか…?

「おー、NPCにしちゃあやわらけぇなあ」
「「!!」」

頬を突っついていたその手はわた、しの、む、


「ひゃああああああああ!!!強制遮断空間隔離防壁level5プログラムにより一時肉体構成を分離――!!!!」
「うおっ!?」
「いいいいいきなり、おん、なのこの胸、も、もも揉むなんてサイテー!!しね!」
「いいサイズだったぞ」
「〜〜〜っ!!」

真っ赤であろう顔で睨み付けわたしはいつもの居場所へと肉体を分離して向かうのであった。あのサーヴァントゆるすまじ。あの子のアーチャーにやっつけられちゃえ!!
(で、あれなんだったんだ)
(!なにやってんのよランサー!逃げちゃったじゃない!)
(柔らかかったなー)




男装主/SN*凛√ 03月16日

「女の子を大切にしないのって男としてどうかと思うんだよなァ」

ヒラリと黒いコートを翻し、イリヤスフィールを庇うように目の前に立つシークレット。金色の男は目を見開く。

「―…、貴様」
「かわいいかわいい子じゃんか、殺すなよ」
「ふん、今回はソイツが器だ。聖杯は我が手にする」
「じゃあお前俺の敵ね」

なんてことないようにシークレットはそう言って剣を造り上げる。空っぽな、形だけの剣。
ニヤリと笑ってギルガメッシュを挑発した。

「さて王様、今回は"手加減"してやんないからな」
「――…粋がるなよ、シークレットッ!!」

無数の刃が姿を現す。だが依然、シークレットは余裕の笑みを浮かべていた。
どちらが早かったか、ほぼ同時だったか。ギルガメッシュが無数の武器を放出したのとシークレットがイリヤスフィールの体を抱き抱え床を蹴ったのと。

「王様は俺には勝てねぇよん」

イリヤスフィールを脇に抱えシャンデリアにぶら下がりけたけたといつものように笑う。向けられた武器をまたかわし、今度は階段の上へと降り立つ。

「ばいばいちゃ!」
「待たんかッ!!」

何処からともなく現れた鎖は腕に巻き付くが、所詮は鎖。神性を持たないシークレットにはそれを壊すことなど容易い。けれども、数秒足止めをすることは可能だ。


「――…ち、」


シークレットは舌打ちをひとつしてイリヤスフィールを抱き締める。

「だから待てと言ったであろう」
「う、っぜ…」
「女の身で逆らうからこうなるのだ」

後ろから顎を引き上を向かせると簡単に力が抜ける。その顔を歪めてシークレットは頬をひきつらせた。

「おま、なに、…た」
「さてな。毒でもついていたか」

ギルガメッシュ妖艶に笑んで突き刺さっていた小さな短剣を抜いた。

「―…漸く見付けたぞ。お前は黙って我の元に居れば良いのだ。全く手間をかけさせよって。…これからは我以外の元へは何処へにも行けぬようにしておいてやろう」

その短剣で首の皮を一枚切り、噛み付く。

「なに、を」
「言ったであろう。我以外の元へは行かせぬと。なに、ちょっとした呪いだ。貴様が逃げ出さなければ死にはせんよ」

満足げにギルガメッシュはシークレットの唇を一舐めして、横に投げ捨てる。そうしてイリヤスフィールの元へ歩み寄った。
(あたまが、いたい)




その他*EXTRA 03月16日

主人公は普通に肉体を持ち魔術回路を使いSE.RA.PHに接続したがマスターという役割を与えられずにどういうバグかは分からないが「サイバーゴースト」化してしまう。しかし無論肉体はあるし記録のみの存在ではない為なりかけの「生き霊」みたくなってしまった。SE.RA.PHに見付からないようにどうにか聖杯戦争を見たい!という願いを聞いてくれそうな男主とアーチャーの後ろを(無断で)引っ付き歩いてるどうしようもない存在。自分の意思で不可視になることが可能。実は二人をちらほら助けてあげてる(気付いて!)

サイバーゴーストと認識されているのでSE.RA.PHからは異端分子として認識されずに削除されていない。SE.RA.PHに介入し大体のプログラムをハッキングすることができる

*

アーチャーが倒れる。
どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう。

「呵呵呵、もうこうなったら仕舞いよのう」
「……無駄口は良い」

男の子に伸びる手。ダメだって、だって、その子は―――!!

(、強制遮断!)
「…む!?」
「!!」
(転送プログラム、)
「……誰かおるな?」
(―――!)

ギロリとした目と合って怯む。嘘、だ。だって、だってわたしが見えるはず、

「そこか!」
「ぅ、きゃっ!!」

突き出された腕は情報の塊であるわたしの腹を突いた。信じられない、サイバーゴーストである筈のわたしに物理攻撃…?

「…っ、強制転送」
「逃がすか!」
「遮断!空間を隔離!」
「!!」
「アリーナからの強制転送!」

倒れたアーチャーと男の子をアリーナから転送させて、わたしは舌を出した。

「あっかんべーっだ!簡単にやられるもんですかぁ!」
(EXTRAはむずかしかった)




夢見た乙女*昼ドラになる予感 03月15日

(Ifで戻って来てた場合)

べちゃりと水を踏む音が聞こえた。外はまだ激しい雨が降っている。きぃ、と遠慮がちに開いた扉の向こう。

「――海南、?」

水浸しの少女が立っていた。アーチャーは慌ててその少女の元に駆け寄る。

「どうしたんだ一体……!」

顔に張り付いている髪の毛をどかしてやれば頬も何もかもが冷たい。部屋にあるだろうタオルを探し頭を拭いてやる。部屋に戻り着替えるように促しても首を横に振るのみ。仕方なくタンスから自分の服を差し出せば、その場で脱ぎ出したので視線を反らす。

なのに、


「―――、」


腰に回る白い腕。
布越しでも伝わる水分。

「……海南、」
「……、あー、ちゃー」

その腕の先をみやれば、白い肩。ふにゃりと当たる柔らかいもの。

「…………、」

視線がかち合う。ほんのり染まった頬に濡れた髪、震えている身体。音を紡ぎ出すのはピンクに色づいた唇。


「あ、ちゃあ」


伸びてきた手が頬を捕まえる。酷く、冷たい。

「ちょうだい」

白い肌に映える赤い刺青が誘惑する。冷えきった冷たい躯が、熱を求めていた。重なる唇が合図だったように、小さな体を白いベッドに押し付ける。男を見上げてほくそ笑む少女がいた。
(熱を求めて、忘却)



prev | next




×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -