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デビカ ツーバイツー04373*
2020/03/20 06:00



 家庭で使われるクランクハンドル式卓上型鉛筆削りや電動鉛筆削りは鉛筆をおおむね鋭角に削ります。
それらと同じくらい18°に削れるのが今回の2×2 (ツーバイツー)。
18°のほか22°にも削れる二穴式、二穴ともダイヤル調節して芯先を尖らせず短く削れ、2×2=4種に削れます。

 小学生が学校で鋭角な芯先を書き減らして削り直すとき、使われる鉛筆削りは主に小さな懐中型で、それらはおおむね24°に削ります。
が、18°芯先を24°鉛筆削りで削り直すのはなかなか難しい作業です。

本品の主客層である小学生は日常的にそれを行い、鉛筆削りの刃に芯を深く食い込ませ、芯先をペキペキ砕きながら削って鉛筆を消耗しているんじゃないでしょうか。
鋭角な鉛筆削りはその消耗を抑えるのです。

二穴ともほぼ同口径、蓋付き、透明含めて三色、2020年?発売、中国製。
刃は前回のトンボKSA121によく似ており、切削角度もほぼ同じ、あれの模倣であり改良発展型と言えます。
えんぴつ用
口径8.0mm、切削角度17.5°〜18°/とんがり係数約1.02〜1.08、削りくず約0.2〜0.25mm
削れ味良好。芯先が欠けることもなく尖らせやすい。刃が長くても、ねじ二本で留められているため反りません。
公称18°ですが17.5°に削れることがあります。
いろえんぴつ用
口径8.05mm、切削角度22°/とんがり係数約0.85、削りくず約0.3mm厚
削れ味がやや重い。色鉛筆によっては芯先が欠けることがあります。
∠22°はラチェッタシリーズと同じくらい、色鉛筆用としては鋭角なので、ダイヤル調節して短く削ることを勧めます。

製品中央のダイヤルを90°回すと、えんぴつ用・いろえんぴつ用ともに芯先を円錐台形に削って約φ1mmに仕上げ、マークシートや色鉛筆に適します。

仕組みは鉛筆の挿入深度を変える方法でDUX 4322Nと同じですが、ダイヤルの取付位置が異なります。
なおダイヤルは90°しか回りません。

細めの鉛筆ではうまく機能しないことがあり、鋭角なえんぴつ用では芯先が隙間に入って尖ってしまうことがあります。

 二穴とも三角軸を削れます。
トンボippo!三角軸やリラ グルーヴスリムはもちろん、わずかに太いステッドラー エルゴソフト150もどうにか削れます。
三角軸でもリラ グルーヴ(スリムでない太軸)ステッドラー ノリスエルゴソフトジャンボ153のような太軸は削れません。

 連続して7〜8本削ると、詰まった削りくずで削れ味が重くなりますが、それでも12本ぶん削れました。
小学生が校内で何回鉛筆を削るのかわかりませんが、十分に思います。

 挿入口を覆う蓋付き。
蓋を閉めても、その蝶番から削り粉がよく漏れるため、期待はしないでおきましょう。
蝶番部と内部に仕切りを設けたら漏れなくなると思います。

削りくずを捨てるには、ダストカバー(裏蓋)を外します。ここからは漏れません。

 難点は刃と容器の隙間が狭くて、削りくずが詰まりやすく、裏蓋を外しても削りくずが内部に残りやすいこと。
包装説明書によれば「削りカスが詰まったときは(略)つまようじ等で取り除」きます。
ここはトンボKSA121とクツワRS006 / 023に劣ります。



 冒頭で記した通り、家庭で使われる卓上型や電動鉛筆削りと同じくらい鋭角に削れるのが長所。トンボKSA121より尖らせやすい。

 一方のいろえんぴつ用22°は、色鉛筆用としては鋭角なため、ダイヤル調節して短く削るか、これも墨芯鉛筆用にすることを勧めます。色鉛筆を削れないわけじゃありませんけども。

 色鉛筆の芯先を尖らせるには、ステッドラー512 128やクツワ トガールそして次回のクツワRS006 / 023など、短く鈍角に尖らせる製品を薦めます。

 トンボKSA121をそのまま模倣しなかったのは、二穴を対向配置し、鉛筆削りと鉛筆の中心軸線を合わせ、削りやすくしたと考えられます。
ただ、えんぴつ用・いろえんぴつ用を区別しにくいのが難点。
私が買った無色透明なら刃が見えてなんとか見分けられますが、不透明な場合は見分けにくい。


 2020年3月は学童用二穴式携帯鉛筆削り三種を取り上げます。
前回は本品と同じ切削角度で削るトンボ KSA121、次回は鈍角に削るクツワ2wayシャープナーRS006 / 023

 前回と次回の製品は普及率高く、スーパーマーケットでも売られているのに対し、本品は発売間もないからか店頭でほとんど見かけません。アフィブロガーとしては好都合なのですが、通販でも取り扱われていなかったという、思わぬ問題がありました。

 さて、三種のうちどれを買うべきなのかと問われれば、アフィブロガーの視点から三種とも買うべきと答えますし、マニア的な視点からは鉛筆削りの刃も鈍るのだからやはり三種だと答えますが、各製品の切削角度を理由に、墨芯鉛筆にはトンボKSA121とデビカ2×2を、色鉛筆にはクツワRS006 / 023を薦めます。
Amazon.co.jpにも取扱いがあるにはある。

鉛筆削り ツーバイツー セット
18個セット (3色×各6個) :Amazon.co.jp



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