先月に続きなんと
今月も鉛筆削りです。
今回のラチェッタワン、
ナカバヤシ楽らっち6、
クツワ2枚刃の三品を紹介。
ラチェット(逆止)機構を組み込んだ鉛筆削りラチェッタの新型。あんまり期待せずに買ってみたんですが、以前にも増して簡便に扱える製品へ進化し完成度が高められていました。2014年10月31日発売、台湾製。
口径8.1mm、切削角度約22°30′、
とんがり係数約0.85、削りくず厚約0.2mm
ステッドラー エルゴソフト三角軸(細軸のほう)とダーウェント スケッチング現行品φ8.0mm(ただし00年代の艶あり軸φ8.1は削れない)を削れる。
刃は無銘、二段刃。
蓋が自動シャッターになりました。鉛筆を挿し込んだら二ツに別れ、抜いたら閉じます。細かな削り粉も漏れません。
鉛筆を削っているあいだはシャッターが鉛筆軸木を両側から支えてブレを防ぎ、軸径が細い舶来鉛筆も安定して削れます。
鉛筆削り本体は前二作と少し異なるもので、新たに型が起こされ、その凸部が削りくず容器内底部の凹部にはまって安定し、ラチェッタシリーズのなかで最も軽快に廻ります。
削っている最中に芯先が砕けたり割れたりせず、.3mmシャーペン芯と同程度にまで尖り、削りすぎをも防ぎます。
削りくずは細かくて、かつら剥きされた削りくずに美を求める人々には不服きわまることですが、木屑が回転に干渉せず作動を快適にしています。
前二作に比べて失われた機能もあるんですけど、最も手軽に削れる携帯鉛筆削りになりました。
芯先が尖りきらないものの、筆記用・学童向けとしては最適な尖り方であって、多くの人々から評価されるでしょう。
そんな本品に思わぬ欠点、芯が折れると排出しにくい点が指摘されています。
→「ラチェッタワン」こんな欠陥鉛筆削りに「日本文具大賞」グランプリとか・・・。 ユーノスロードスターという生き方/ウェブリブログこれは気づかなかった。いい指摘。
そこで色鉛筆を削ってみました。
上からだいたい軟らかい順に並べました。
a)ダーウェント ドローイング鉛筆、芯径φ5.5mm
b)三菱ペリシアφ4
c)ファーバーカステル ポリクロモスφ3.8
d)ベロール イーグルカラー(現サンフォード プリズマカラー)φ4
e)三菱ユニカラーφ4
f)スタビロ オリジナルφ2.5
g)ステッドラー ルモクロームφ2.5
ポリクロモスはもう一つ上でもよかったかな。
ダーウェント ドローイング鉛筆はクレヨンのように軟らかく22°で削るような芯質ではないんですが、きれいに尖りました。
その他もうまく削れてしまいましたが、尖りきらない(円錐頂点を削り出せない)ので、ずっと削り続けていると芯先が欠けたりします。
画像のスタビロはちょっと欠けていて、それでも.4mmシャーペン芯並みには尖っています。
色鉛筆にはスタビロ4514やトガール等鈍角鉛筆削りのほうがいいかもしれません。
ラチェッタワンには折れた芯を排出する隙間があります。長さにして約7mm、芯径φ
3.9mm2.9mmまでならここから排出できます。
※追記2016年8月12日
芯折れが発生するというんですが、入手以来発生せず、つい先日になって折れました。
トンボ木物語色鉛筆φ3mm芯を力強く押しこみながら削ったら発生。
なるほどたしかに折れた芯を排出孔から排出できません。そのとき折れた芯は約9mm長。
それを排出するには、鉛筆削りを逆さにして芯を鉛筆挿入口側へ落としてから、自動シャッターの片側を爪楊枝等で開放したまま、鉛筆削りを上下に軽く振って芯を排出します。芯径3.9mmくらいまでなら排出できると考えられます。
芯が折れた木物語色鉛筆を削り直すと折れることなく尖ります。上の画像はそれから芯径を測るために芯をむき出した状態。
色鉛筆を削るときは力加減を調節するとよいでしょう。その力が何Nかは残念ながら不明です。
先月の製品でうまく削れば円錐頂点を削り出せます。
また
芯ホルダとそれ用の
回転式芯研器では、鉛筆より
0.2mmシャーペンより鋭くかつ簡便に尖った芯先にできます。
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