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パイロット ダウンフォース BDW-40
2011/07/12 06:00



DOWN FORCEモスグリーン軸 BDW-40F-MG

油性ボールペンレフィルBSRF-8EF 05黒
油性ボールペンレフィル 0.5mm 黒 BSRF-8EF-B 10本
マーケットプレイス品


 書き始めようとしてもインクが出ず、ぐるぐる渦巻き模様を書いてから再び書き出す、油性ボールペンにはそんな短所があります。
インクが出なくてもそのまま書き続ければ、やがてインクが出るので慌てることもないのですが、数文字から数単語のみ書くメモ用途で書き出しかすれが頻発するのは著しい欠点です。

 この欠点はインク改善によって緩和され、とくに後世開発された水性ボールペンとゲルインクでは解消されました。
が、それらは上向き筆記や水平筆記(壁書き)、耐水紙筆記、水中筆記ができず、その場合は加圧式油性ボールペンか鉛筆でなければなりません。
 加圧式油性ボールペンには、替芯内に窒素ガスを封入した方式(フィッシャー、三菱鉛筆パワータンク)と、ペン軸にインク加圧装置を内蔵して通常の替芯を用いる方式(トンボ鉛筆エアプレスエアプレスエプロ)があり、本品は後者の方式。日本製。軸色7色、2011年5月末発売。

 従来、机上筆記にはオーバースペックとされてきた加圧式も、長文筆記がキーボード入力へ移った現在、書き出しかすれを解消した自筆メモ用筆記具として重用されていたりするようです。
単色ボールペンながら5機能ボールペン並みに大きい。

 約600gの力でノックボタンを押すと、芯繰出しとともにペン軸のポンプで替芯内を加圧、クリップを開けば芯収納とともに加圧解除。
ノックボタンをもう一度押してもノック解除できない点に注意。

 可動クリップは同社パティントを流用、板ばねより耐性がある巻きばね使用。
 ノック音はばちん!と大きい。音を小さくするには、ノックボタンやクリップを押さえながら操作します。
 グリップは直筒形状、ゴムより手触りよく扱いやすい。
一応は同社4+1ライトとグリップ交換できるものの、長さが合わず機能しない。
できたらゴムグリップ好きにも訴求力が生じたんじゃないでしょうか。
 先発のエアプレスとの違いは替芯の長さにあり、こちらは入手しやすいJIS油性B型(φ3mm×98.2mm)芯をそのまま使えます。
1)無為
2)日光曝露1ヶ月
3)水1時間浸漬
4)アルコール1時間浸漬
替芯BKRF-6F (φ3.1mm×98.5, ペン先径2.3mm, JIS油性B型)、黒赤青緑、0.7mmボール、筆記距離900m。
加圧式はインク吐出量が増えるため、筆記距離を短めに見積もるのがいいようです。エアプレス用BR-SF芯は公称筆記距離500mですが実際は430mほど、本品用BKRF-6Fも800m以下と考えられます。

芯交換は抜き挿しして行い、同社BSRF互換。
パイロットBKRF芯はトンボBR-SF芯と同価格ながら二倍弱の筆記距離を持ち、互換芯BSRFには0.5mmや1.0mmボールがあります。

 同型替芯が各社から発売されており、インクが途中で出なくなったボールペン替芯を再生させる方法に、ダウンフォースやエアプレスで加圧する方法を新たに加えられます。
それを喜ぶのはマニアくらいですが、物流が滞る局面ではマニア的所行も有用でしょう。

 ただ標準寸法φ3mmの替芯をパイロットはφ3.1mmで造っているため、ゼブラ(φ2.95mm)とトンボ(φ2.9mm)は合いません。



 立った姿勢でメモるときには、ペン軸が短いエアプレスが絶妙に取り回しやすく、替芯が長めで軸長も長めのダウンフォースはその点不利。
操作性についてもエアプレスエプロで一応の完成を見ており、クリップでしかノック解除できないダウンフォースには戸惑いをおぼえますがしかし、普及している替芯を使う長所を捨て置けません。
 濡れた紙面にも書けますが、注意点があって、オキナ耐水メモランクAでは線が途切れてしまう。紙面が粗いクツワ風呂単メモや合成紙ではないオキナ耐水メモランクBでは途切れず書けます。

 ところで本品は他社製品であるエアプレスと同方式、他社特許をどうやって回避しているのでしょうか。もしかしたら元々の特許は二社とは別の企業にあったりするのでしょうか。
プラスティックグリップが製造中止になって2016年10月ゴムグリップへ改められました。嘆かわしい。

パイロット ボールペン ダウンフォース R 0.7mm 細字 ブラック (BDWR-40F-B) :Amazon.co.jp


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