初恋の相手である禪院直哉の元に行き、ひたむきに生きる少女。禪院家の片隅にぽつりと建てられた小さな離れの中で、彼女は今日も直哉の帰りを待つ。純愛×日本の四季をテーマにした作品です。


一、瀧桜のしぶき
二、夕凪に映えるゆかしき芍薬
三、藤紫に染まる薄暮の空
四、花水盆に揺蕩う手毬花
五、暁の雪が揺れる朝
六、宵を彩る月来香
七、移り気の酔芙蓉
八、白日を仰ぐ向日葵
九、曼珠沙華の根を喰んで
十、斜陽の紅黄草
十一、陰にまどろむ睡蓮
十二、黒百合が抱くは春への憧憬
十三、山茶花の雨降る冬隣
十四、雪に色めく梅が枝

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