No pain No gain.
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トイレからは手を繋いでロフトの上にある俺のベッドへと向かった。
正確には手を握られて、引っぱられて、だ。
それだけのことで、俺の中の逃げようという気持ちが萎んでしまう。
正直、怖くないと言えば嘘になる。やっぱ止めよう、と言い出したい。
けど、同じくらい好奇心もある。SEXなんて随分とご無沙汰だし(男とするのは勿論初めてだけど)、それにあのバニーに求められるのは悪い気はしない。
流される自分が最低だ、とも思う。
俺はバニーと違って、バニーのことをそういう対象として好きなわけじゃない、たぶん。

ベッドの上に上がり、俺は中途半端に羽織ったままのシャツを脱いだ。ランニングも脱いでロフトの上から床へと落とす。
全裸になって、俺は覚悟を決めた。
ごちゃごちゃ考えるのは性に合わない。
浣腸までされたんだ、まずはヤる、最後まで。

「おじさん?」
「お前も脱げよ、バニー」

バニーの黒いトップスに手を伸ばした。めくり上げると白い肌と、鍛えられた腹筋が覗く。

「…自分で脱ぎますから」

脱がせようとするとやんわりと拒否られて、バニーは自分で脱いでしまった。
脱いだ服を俺と同じようにロフトの下へと投げる。
そのまま俺に覆い被さってきたバニーに唇を塞がれる前に、俺は口を開いた。

「下、は、脱がねーの?」

バニーはまだ下半身は脱いでいない。

「……見たいんですか?」
「いや、そういうわけじゃねーけど」

即座に否定してしまい、まずかったかな、と気がついた。
これじゃ俺が、バニーに興味がないと暗に言ってるようなもんじゃねーか。

「……だったらいいじゃないですか、後で脱ぎます」
「いや、だって、前きつそうだし」

バニーの前が立派にテントを張ってることに、俺は随分前から気付いていた。ベルトに手を伸ばし緩めようとするとバニーに手を掴まれた。

「さっきから、どうしたんですか?急に積極的になりましたけど」
「う、うるせー、腹くくったんだよ、最後までやるって…」

一瞬驚いたバニーの顔が、意地悪な顔に変わる。

「なら、協力して下さい」
「……なに、を…」

バニーの手が俺の両足を掴んで左右に割った。
ひっくり返った蛙みたいな情けない格好に、何ともいたたまれない気持ちになる。

「自分で足、開いてて下さい」

両手を膝の裏に誘導されて自分で足を支えているように指示された。

「……なんで、俺が」
「最後までやるんでしょう?男に二言はありませんよね」

バニーがポケットからローションを取り出すのが見えた。
あぁ、そんなとこに入れてたのか。だから下、脱がなかったんだ、と納得した。
そんなことを考えていると、バニーの指が俺の尻の穴を撫でた。反射的に、穴が締まる。

「ちょっと冷たいですけど、我慢して下さいね」
「え……、あ、ちょっ……」

指でも入れられるかと思ったが、押し付けられたのはローションのボトルだった。先端を押し込まれて中身を中へと注がれる。
先程のやり切れない便意を思い出して俺はバニーに足を伸ばした。

「や、だっ……!やめろっ!」

蹴ろうとした足は宙を切り、行動を読まれていたかのようにバニーに捕われる。

「大丈夫です、大した量じゃないし。それにもう出す物もないでしょう」
「……そう、だけど、さあ」

バニーに諭され少し落ち着いたが、それでも穴から溢れて腰の方へと伝うローションが何とも、落ち着かない。



 
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