No pain No gain.
俺の我慢は限界だった。
バニーの前戯は丁寧で、悪く言えばしつこい。
身体中を撫で回されて、舐められた。
「んン、も……、バニー」
俺の脚の間に入って俺の脚を持ち上げ、太股から膝裏に向かって舌を這わせているバニーと目が合った。
膝裏を舐められて脚の先が跳ねるとバニーがくすりと笑う。
「どうしたんですか」
わかりきっていることを尋ねてくる。勿論わざとだ。
触ってくれ、なんて言えば、どこを?なんて白々しく尋ねてくるに違いない。
俺は未だ触れられてもいないのに完全に勃起している息子に手を伸ばした。だが、触れる前にバニーに腕を掴まれ制止される。
「駄目ですよ、勝手に触ったら」
「なら、触ってくれ」
「おじさんからキスしてくれたら、触ってあげます」
AVみたいな台詞を言わされるのに比べたら、キスくらいお安い御用だ。
俺は上体を起こすとバニーの後頭部に手を回し顔を寄せてキスをした。頼まれてもいないのに舌も入れてやる。
「ンッ……」
上顎の裏を擽るとバニーから小さく声が漏れて、うっかり可愛いなどと思ってしまった。これから俺を犯そうとしている相手なのに。
互いに息を乱しながら唇を離した。口の端から溢れた唾液を拭いつつバニーが笑みを浮かべた。俺は本能的に、そのグリーンの瞳の奥に危険な光を感じた。
「……おじさんも乗り気じゃないですか」
否定はできなかった。
脚を開かれ、その間にバニーが顔を埋めた。躊躇うことなく舐められて待ち望んでいた快感に脚が震える。
「バニー……」
俺のを頬張り膨らんでいるバニーの頬を指先で撫でると軽く歯を立てられた。
「うっ!」
急な強い刺激に射精してしまいそうになる。しかしその前に根本をきつく握られた。
「まだ、ですよ、おじさん」
いつの間に用意していたのか、バニーの手には小さなボトルが握られていた。中味が何なのかは大体予想がつく。
「お前っ、無理だって…」
俺は完全に怖じけづいた。
後退ろうとするとバニーに脚を引かれ引き寄せられる。
「大丈夫です、いきなり突っ込んだりしませんよ」
何が大丈夫だというのか、そして俺がやっぱり突っ込まれる側なのか。
バニーの行動は素早かった。俺に逃げる暇を与えずローションを垂らし指先で俺の尻の割れ目を撫でる。
「ううっ…」
肝心の場所に触れられると無意識にきゅっとそこが締まった。
「力、抜いて下さい」
バニーは指先に力を込めて穴を押してくる。決して強引にではなく前後にゆっくり引いたり、左右に揺らして入口を拡げながら指を進めてきた。
「う、あ……、無理、無理だって、んなとこ…」
「しょうがないおじさんですね」
バニーは溜息をつくと再び俺の息子を口に含んだ。ただし今度は穴の方にも指を入れながら、だ。
前に与えられる快感につい、後ろの不快感が薄れる。慣れてくると後ろを弄られるのもあまり不快ではなくなってきた、ような気がする。
ただやはり入れられる場所ではなく本来ならば出てくる場所なわけだし、あまりいい気分ではない。しかしローションのお陰か、バニーが丁寧なせいか痛みはなかった。
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