@Copy__writing: やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、 ほめてやらねば人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。　by 山本 五十六

これまさに発天やん…

「いつかお内裏サンとお雛サンになりてぇさ」「ならせめて様ぐらい付けろよ」「サマつけんのは王サマだけさ」「……っ！」

若い天化に魘される、と相談すると、｢怖い夢かい？んじゃ、俺っちが一緒に寝てやるさ！なら怖くねぇべ？｣って冗談なのか本気なのかわからない笑顔で笑うけど、晩年の天化に同じ相談をすると、｢へへ、なら寝なきゃいいさ。｣なんて寂しく病んだ答えが帰ってきそうで哀しい。

天化は財布を持っていなさそうだ。尻ポッケに入ったくちゃくちゃの紙ケースのタバコ、その箱の中にねじ込んだお札とコイン。これだけでどこまででも行きそう。ただ、発と選んだ財布だけは大事にしそうだ。

発天においての「あんな奴やめて俺にしとけよ」から始まる恋は、実は「あんな女やめて俺っちにしとくさ」でも萌えますよね。

発と天化は、互いに互いが眩しすぎて一緒にいられない…などと勘違いしそうだ。

晩年の天化が言う「好きだ」は、「俺っちが死んだら俺っちを忘れてくれ。俺っちは墓の中で眠ったりしねぇ、いつでも自由に先に行くだけさ。じゃあね、愛してたさ。(ごめん、死にたくない、傍にいてぇさ)」だからやっぱり重いし素直じゃない大ツンデレ。

髭発が言う「好きだ」は「祖国と開国したこの周が俺の妻で、正妃と世継ぎは大事な家族だ。お前とは家族になってやれねぇが、それでも俺が俺でいられるのはお前の前でだけだ、愛してる」だから重いけど、天化の願いは叶わない。

発が言う「好きだ」は「お前と過ごしたい。デートしたりキスしたり喧嘩したり仲直りしたりして一緒にいたい」だけど、天化が言う「好きさ」は「親父とおふくろみたいに命をかけて添い遂げたい。命をかけて護りたい」だから重い。

小説にしろ漫画にしろ、一人称だと文学的魅力を発揮する発が格好良くて好きです。「推して知るべしってね」「賽は投げられた、ってか」「俺は存外驚いていた」「天化の奴が快感を甘受してやがる！」などなど、一人称に現れる教養の高さよ…

「今日はなんの修行すっかねぇ…」「俺に甘える修行にしろよ」「！！」

そりゃ発天･ナタ雷で喧嘩したら天化とナタクに勝ち目はないけど、そこんとこ読んで引いてやれる上司力を持った姫家がニクいですね。

自己開示はするけど自己完結型なのが天化とナタク。

発のそれが高いなぁと思うのは、自己開示の上手さだけに留まらす、語りがけの『メッセンジャータイプ』ど真ん中をひた走る姿勢でしょうか。苦手な人(楊ゼンタイプ)からするとなかなか出来ないことのようで、出来る人からすると当たり前の会話。これが作中で上手いのは、望と飛虎、姫昌と発でした。予備軍に雷震子と天祥かな。

用意された原稿を無視して自分の言葉で大衆に語りかける #人間力を重視した試験

『俺っちがあんなヤツに！絆されてたまっかい！』と突っぱねる気持ちと、『そもそもこれはなにさ？』となる持ち前のピュアさ、『王サマ、好きさ！』と打ち明けてしまいたい持ち前の正直さが高じて、悩めば悩むほど無表情になる天化。『ついに脈なしかぁ』と嘆く発のこの噛み合わないラヴったら！

死後の天化が、豊邑や発、発と邑姜の関係に言及するのはおそらく嫌だなぁ。天化にはそっと見守りながら悩んでいて欲しい。

まだぺたんこな邑姜のお腹を撫でる発はさぞ優しい顔をしているだろうけど、それを見守る天化の顔もさぞ優しかろう。

『同じコマにすらいない接点なしの"顔カプ"』でもなく『二人ともサブ・モブキャラの"モブカプ"』でもなく、『主従である事実と二人同時に人質になった事実、立場の類似点も揺るがない発天』は『事実婚カプ』でいいでしょうか。いいですね!?

「原作通りの一人称・二人称でやってない二次創作は苦手！」というタイプの腐女子が私ですが、じゃあ「発天は？」と訊かれると『発は天化の名前を呼んだことがない』がファイナルアンサー。

だから「太公望師叔の言いつけでね、王サマを守るのは俺っちの役目さ」「太公望師叔の言いつけであんたを守れって言われたけど、人に言われただけで守れるほどのモンは大して大事なモンじゃねぇさ。だいたい守るってのは、ソイツより先に死なないって約束してやることさ。戦士の俺っちにそんなこと出来っこない。けどいつか自分の命を投げ出してでも守りたいと思う日が来っかもしんねぇ…あーたとなら。だから王サマを守るのは俺っちの役目さ」まで要約されてる恋人の天化は感付いたはずです。

発の「プリンちゃんまであと一年てとこか…」とは、「お前自立して大人っぽく見えるけどまだ元服前だろ？まず脳とカラダが大人になるだけじゃなくてよ、上手ぁく人を頼ったり弱さを見せたりも出来るようにならなきゃ一人前じゃねぇな。そんなお前が恋をしていつか本当の大人のオンナ"プリンちゃん"になるまであと365日かかるんだとしたら、俺は364日目にお前に愛を囁いて抱くぜ。俺と大人になろう。楽しみだな、付き合ってください一目惚れしましたプリンちゃんまであと一年てとこか」まで省略された告白の形です。

男の子の乳幼児期故の身体の弱さが発揮される発、なんだかかわいい。萌えじゃなくてかわいい。愛らしい。

壁ドンからキッス、押し倒されるアクションが「はわわわ///はうっ…ふぇぇ!?」ではなくて、「およよ？ヘッ！…うるぁ!!」壁ドンからキッス、押し倒して乗っかってくるスリー・アクションの天化が好きです。

唯一邑姜ちゃんが入れないカテゴリーとして、極めて珍しい『気のおけない年上の猛者カテゴリー(南宮・飛虎)』が存在しますが、そちらは後日ご説明致します。

発関連CPのお相手さんには、年下のじゃじゃ馬やんちゃ天然おバカ系カテゴリー(天化・雷震子)、沈着冷静知的長髪but世間知らずカテゴリー(旦・楊ゼン)、絶対的不可侵領域カテゴリー(伯邑孝・望)が存在しますが、それら全てに属する邑姜ちゃんマジ本妻。

身を呈して護る・同じ血を引いている・公開ナンパに居合わせる・名誉ある名の一字が同じ(共に一族の長の長子である証)・同じ法律家エキスパート・目元が激似。これだけでほぼすべての他発関連CPを黙らせて唸らせてしまう邑姜ちゃんマジ本妻！

発は"男を好きになってしまったこと"を悩んで、天化は"親父以外の誰かに憧れたこと"と"色恋にウツツ抜かす俺っち"に困惑するんだろうな。

天化は文章に書き起こすと、途端に拙いor寡黙なそれが出来上がる人だと思っている。実際口から出る口語は豊かだけど。

どれだけ悔しかったか知れないけれど、最後の瞬間そこそこ満足そう(きちんと決着が着いた結果の負けだからこその)な奴のカオったら愛おしい。