｢な、なぜ私を一人にするのですか！｣

｢えっ…(トイレぐらい一人で行きたい)｣

｢あんな暗い部屋に一人きりだなんて……｣

｢あ、えーっと、眠るまで一緒にいましょうね……｣

｢夜が明けるまでいてください｣

｢あーはい、がんばります｣

｢そうだ、ランタンをつけておきましょう｣

｢え、あの、ねえちょっと……うわまぶしッ！｣

｢これで物の怪は現れません！安心です！｣

｢えーっと、そうですね、トウスケサンスゴーイ(棒)｣

｢これぐらい造作もないことです｣

｢そうですね、すごいですね、よしよし(こんなこと…前も…？)｣

｢あなたの腕の中は安心します…｣

｢そうですか…よかったです…(？)｣

｢別に暗闇や物の怪が怖いわけではありませんが、やつらは何をしてくるかわかりませんからね｣

｢あ、はは…そうですね…(この人鏡花さんに似てる…)｣

暗闇こわいおばけこわいふええってことでしょ？桃さん幼児かよ。(かわいい)

｢娘、甘いものは好きか｣

｢……？好きですけど……？｣

｢そうか。ではおやつに黒豆を食え｣

｢えっ、あ、はい、いただきます！(藤田さんがおやつって言った…！かわいい！)｣

｢すぐ戻る。待ってろ｣

｢あ、はい！(黒豆って、甘納豆みたいな感じかな)｣

｢待たせたな｣

｢……！？……い、いただきます……(ガチな黒豆きた……)｣


結婚するなら藤田さん(収入と職業が安定していて料理上手)がいい……あ、いや、おうがいさん(金持ち)と、やくもさん(金持ち)も捨てがたい……(金のことしか考えてない)

この前お花のお稽古に行ったら先生がおやつに食べなさいっておせち用の黒豆出してくれました。
ガチな黒豆…！(困惑)
藤田さんは絶対ガチな黒豆おやつに出してくれる。

「俺のこと、春草じゃなくて三男治って呼んで」

「それは…？」

「俺の本名。呼んでみて」

「みよじさん…？」

「みおじだよ」

「みよじさん！」

「みおじ！」

「みよじ！さん！」

「み、お、じ！」

「み、お、じ…さん」

「…もう一回」

「みよじさん！」

「………ハァー…もうそれでいいや…」

ゲシュタルト崩壊して目が回るよね。
昨日初めて菱田兄弟の名前知ったんですけど、三男治だけ三男感丸出しの名前なのかわいすぎ……

「…芽衣、機嫌直せよ。俺が悪かったよ」

「お、おとじろさんの…！」

「？」

「音二郎さんのおっぺけぺー！」

「！？それは悪口なのか！？」

おっぺけぺーって、おたんこなすとかの仲間だと思ってるとこある。