閉じられた日のこと





深い緑に砕かれ一面にひろがる心音
風がさらう人間の匂い
息を殺して触れた琴線の波うち際
肉の音に挟まれて
永遠と結んだ骨が愛しいをさがしている

耳鳴りがする
汽車の隣
求め合ういくつもの背中が列をなして
繰り返される呼号
溢れるままの呼吸
すり抜ける車掌
途絶えることのない番号札
あの最後尾、
あれは私です


     


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