(main/ネタ/拍手ログ)
2014, Oct 19 tns 跡部
「あの!跡部、様!」「アーン?」首だけで後ろを振り返ると見知らぬ女子生徒がいた。「ボタンはもうねえぞ」今日は卒業式ということでボタンは全部群がってきた女子全員にあげてしまった。「ボタン、は、いいんです」どういうことだ。彼女と向き合うように体勢を変える。「ご卒業、おめでとうございます。えと、それだけ、です」困ったようにはにかんだ彼女は、一礼をして駆け出して行った。変な女だ。だが不思議と悪い気はしなかった。
at 10:31
2014, Oct 11 pdl 荒北
「ごめん、靖友」あのとき止められなくて。声を掛けてあげられなくて。見放してしまって。手を、掴んでいた手を、離してしまって。「ごめんね」今更謝ってどうこうなるような問題でもないのに。「ごめんなさい」赦しを請う私の姿はどんなに滑稽だろうか。
at 19:23
2014, Oct 07 tns 手塚
行ってしまう。彼が、行ってしまう。そう思うと笑顔で見送ろうと決めたはずなのになぜか目の前ばかりが歪んでしまう。「くにみつ、」小さく名前を呼んだ。手を伸ばした。でも彼には聞こえなかったようで、おかげで伸ばした私の手は虚空を掴んだ。
at 19:23
2014, Sep 29 tns 桑原
「俺はさ」桑原くんは口を開いた。でもそれは多分、私に向かって言っているのではない。「時間稼ぎって言われたとき、頭きた」それでいいんだ。桑原くんは、それでいい。「多分、ブン太がいなかったら、青学のあいつを殴ってたと思う」安堵のような、恐怖したような声音で語る桑原くんの目も、やっぱり海の底みたいな冷たさを持っていた。
at 22:29
2014, Sep 16 pdl 初期北
「ごめん俺福ちゃんが一番だからァ」がーん、と頭の中が真っ白になる。そうだよね、うん、ごめんね、ありがとう。口早に言ってその場から去ろうとすると「待ってヨ」荒北くんに手を掴まれる。なんなんだ、もう。涙目で振り返ると荒北くんはにっこり笑って、言った。「二番目でもいい?」
at 23:41
2014, Aug 31 pdl 福富
「い、いいのか」「うん!大丈夫!!いつでも来て、寿一くん!!」「ほ、本当にいいんだな」「いいから早く!!」「………なァ、東堂。福ちゃんたちナァニしてんの?」「壁ドンだそうだ」「でもあの二人さっきから十分近くあんなことしてるよね??」「む。そういえばそうだな」「……………前途多難じゃナァイ」
at 21:59
2014, Aug 27 HQ 国見
「国見ちゃんはあんな先輩になったらだめだよ」あんな先輩、と彼女は笑いながら及川さんを指さす。でも、あんな先輩にならないと貴女は俺のことなんて見てくれないじゃないですか。
at 20:19
2014, Jul 31 other ジャン
「ジャンさ、髪黒く染める気ないの?」「はあ???お前何言ってんだ」「エレンみたに髪黒く染めたときあったじゃん?あれさあ、かっこよかったから」「………」今度黒くしたらあたしにだけ見せてよ。へらりと笑う彼女に不覚にも可愛いなんて思ってしまった。
at 16:31
2014, Jul 29 HQ 影山
隣りの席のやつが、髪を切ってきた。「失恋でもしたのか」って聞いたら、少し照れたように、困ったようにはにかんでこう答えた。「影山くんの真似」誰かこの天然垂らしを殺してくれ。
at 13:01
2014, Jul 19 tns 幸村
「この前雑誌読んでたらあ」
「うん」
「欲しいブラがあってさあ?赤に近いピンクの、シンプルでかわいーの。サイズみたらさあ、小さいのでもDしかなくて」
「……お前サイズいくつなの?」
「B」
「……………………………、が、頑張れ……?」
「そこは普通『俺が大きくしてやるよ』って言うとこ!!」
「お前夢小説の読みすぎだよ。中学生の俺にそんなこと求めないで」
「突然のメタ発言」
at 23:55
mae / tugi