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各短編 / 企画夢小説
@18zzz_hq


HQ!!中心に短編小説置いてます。
Twitterに載せているSSはこちらでも掲載中。
お手数ですが名前変換は選択した各ページ毎でお願いします。


なくなくない?
@鳥丸京介
WT


 なんてことのない平凡な高校生活だと思っていた。勉強は苦手だけど運動は得意な方で、クラスメイトともそこそこに仲がよくて、家がすぐ側の親友もいて、そんでもって好きな人もいて。だけどその人、最近知ったんだけどボーダー隊員らしい。え? 嘘でしょ、だってそんなことしてる暇ないじゃん。

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彩りの欠片
@迅悠一
WT


 カラカラと氷だけが遊ぶ音は、わたしの好きなものが無くなってしまった証拠。爽やかな淡いイエローのレモネードは底をついて、ガラスのコップの表面に水滴を作ったままテーブルへと戻っていく。君の為に用意した訳ではなかったんだけどなと言えば「ぼんち揚にレモネードってあんまり合わないよな」と素っ頓狂な発言が飛んできた。

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白恋
@忍田真史
WT


 大人になったらあの人に釣り合う為、綺麗で落ち着いた女性になりたいっていう願望があったのは、五つ離れた忍田さんの存在を知っていたからなんだけれど、それは少し前に本人の耳にも入っていたらしい。誰だ、バラした奴は、とその経緯を確かめる為に動いてすぐに、それが唐澤さんであるということが判明した。なにも言えない。

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ゆめのおはなし
@生駒達人
WT


 あんまりよく知らない人が突然話しかけてきたらどうするか? という友人の問いをふと思い出した。なんで急にそんなこと聞くんだろうと思ったら「昨日ナンパされてさ」なんていうもんだから「それあんまりじゃなくない?」ってツッコミ入れてやったけど。

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@忍田真史
WT


 衣擦れの音にも、シーツがくしゃくしゃになって引っ張られる音にも慣れない。隣ではらしからぬ姿でぐっすりと眠る真史の裸体がある。やっちまった、とは思わない。だってそもそもわたし達は恋人同士だ。何かなくてもあってもおかしくはない関係、というかない方が不自然。…だと思っていたのはつい昨日までのことだ。

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上昇する体温
@鳥丸京介
WT


 熱い珈琲はもう飲めない。元々猫舌だけど、寒い冬はもう終わったから、頑張って飲む気にもなれなくなった。

「もう飲めないね、ホットコーヒー」
「だから言ったろ」

 わたしと鳥丸君がこうやって机を囲み、

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ボタン三つのその先
@王子一彰
WT


 ドキドキすることにいちいち歯止めなんかかけられない。好きになったら最後、無事に成就するか振られるか、そのどちらかにいきつくまではずっと情緒不安定だ。だけど成就したら成就したで新たな問題も浮上してくるというか。それは恋人としての関係上起こる付き合いだったり、恋人だからこその不安要素だったり。

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求愛
@奈良坂透 / R18
WT


 愛されたい、もっと好きって言ってほしい。そういう願望が腹の中に燻り溜まっていると、男というのは手が早くなるようだ。まるで他人事のような言い草だけど今身にしみて実感している。こんな感情が自分の中にあったことすら驚きだし、自分だってそんなことを口にする日なんて早々にない。我儘だとも思う。

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征服したいのに
@隠岐孝二 / R18
WT


「どうしたん、積極的やね」

 いい加減こっちも限界だ。だって、いつも隠岐君は自分の欲望のままに抱いてくるんだもん。欲望のままに、とは言えとっても優しいんだってことも分かってるけど、それはなんだかわたしに自由がないじゃない? わたしだって気持ち良くしたい、まな板の上でずっとぴちぴち踊らされているだけなんていや。

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妻恋鳥
@鳥丸京介
WT


 わたしのバイト先には、出勤すると女性客が増えるという特殊能力を持つスタッフがいる。この間なんてホールにいたわたしを捕まえてわざわざ「あの人ってレジ打たないんですか?」とガラス越しの厨房に向けて指を差し向けるのだから困ったものだ。だけど店長曰く、売上が突如として伸びる要因は彼のおかげだという。

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貪る男
@鳥丸京介 / R18
WT


 突然降り出した大雨でいとも簡単に服をずぶ濡れにしたわたしと京介の行き着いた先は、街中から少し離れた場所にある、所謂そういう如何わしいことをするための少し古めの建物だった。制服じゃなかったら入れないであろうそこに、私服で転がりこんで、少しの寒さを和らげる為にちょっと触れ合ったらもう

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バカはお互い様
@太刀川慶
WT


 天然なのか馬鹿なのか、それとも一周回って天才なのかと困惑するくらいの珍回答の中でもつい大爆笑してしまったのが「下線部を訳せ」という問いに「under line」と回答していたことだった。いや何故そこを訳した? というよりも逆によくその英文の答え出てきたな! が本音である。英語よりもまず日本語を勉強し直した方がいいのではないだろうか。

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性癖
@忍田真史 / R18
WT


 ボーダーの本部長という名のあるその存在でさえもただの男であると認識したのはごく最近だ。いや、正直疑っていたところである。だって自ら購入して買うような人だとは思わないっていうか思ってもみなかったというか。いや性癖は人それぞれだし、わたし達はそんなに会う頻度も高くないし。

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