狐目店員×男前隠れオタク
※
お人好しと中古ビッチ→
続きよくん→
おデート→
とろとろの脇。
見れない人用分割
12 最初はそういうの馬鹿にしてた。現実に居場所がないやつの妄想だって。それに俺はリアのほうの人間だし。
でもある日、バイトとサークルとゼミでボロッカスになって家に帰って、テレビを点けたら深夜なのにアニメやってた。なんとなーく見てたんだけど、面白くて、見続けた。
次第に、なんか俺のそばでキャラクターが励ましてくれてるような気がしてきた。なんかそのキャラクターを見るだけで胸がくすぐったくなった。
そばにいて、大丈夫だよって言ってくれてる気がした。俺はそんなタイプじゃないから、人にそんなこと言ってもらったことない。実は、本当はそう言って欲しかったんだ。
その日から、俺は夜1時を25時と表現するようになった。
*
「しゃっせー」
そうは言っても俺はオタクにもなれなかった。一緒に住んでる兄貴に絶対馬鹿にされるから、DVDもフィギュアも買えない。だからいつもここでレンタルしてる。
「ご利用は何日で。」
「一週間」
「かしこまりましたー」
今日のレンタル内容は
昼下がりの人妻、幻想乙女サキュバスちゃん2巻、痴漢列車の三本。古典的なサンドイッチだ。3巻はいつも誰か借りてて見てない。パンチラ回あるからか?
「ありがとーっざっしたー」
店員がにこやかに袋を渡してくれる。深夜に行くからいつも店員はこの人。金パにつり目が何となく狐っぽい人、アニメだと開眼したら強いタイプっぽい。
「あ!3巻今返ってきたとこ!はやく!ほら!」
その次の週、店内に入るや否やそう狐っぽい店員が俺に手を振る。う、わ。バレてた。いや、いいんだけど、別に!いいんだけど!
「お、おっきい声出さないでください…ありがとうございます…。」
もぞもぞお礼を言うと、にかっと店員さんは笑ってくれた。八重歯。ほんとに狐みたい。
「一週間でいい?」
「はい。」
またしばらくして行くと、店員さんがまた手招きする。人懐っこいひとだなー。
「見てみて。」
「!」
そうカウンターの裏を指差す。そこには景品の山が。そう、有名な★番くじの。しかも、しかも、今は、
「サキュバスちゃん…!」
そう、サキュバスちゃんのくじなんだ。ホントはやりたかったけど、なんかやりにいく勇気が出なくて。うあ、ラストワンのサキュバスちゃんフィギュアまじきゃわわ。
「なんかこれからくじ置くことになったんだけど、俺はサキュバスちゃんがいいですって本部に言ったの。
どーよ?うれしい?」
狐の店員はもはや完全にタメ語なめくさった感じで、でもイタズラっこぽくて余計狐感が増す。からかわれて顔が赤くなる。
「…う、うん…。」
「そっか、良かったー。何回引く?」
「んと、えっと…」
よく考えたら、フィギュアとか家に置けない。まあ、俺くじ運ないし、末等のストラップでいっか。そんくらいなら大丈夫でしょ。
「一回で…」
「え、そんだけでいいの?」
「はい、俺兄貴と住んでて、そういうの置いとけないから…」
「あーだからレンタルなのね。なーる。じゃあはい、引いてー。」
やっぱりドキドキしながらくじを引く。ぺりり、
「あ」
「あ」
なんと、なんの因果か当たったのは、A賞サキュバスちゃんアニメコスチュームフィギュア…
高さは30センチほど…でかい。でかい。
店員さんと見つめ合う。
「マジか、どうしよ…」
「車のなか置いとくとかは?」
「バイクしかない…」
「え、どうすんの?」
「どうしよう…」
しばらくして、店員さんは閃いた顔をして、ちょいちょい叩いて俺に耳打ちする。
「俺んちは?」
「は?」
「だから俺んち置いとけば?」
「いやいやいや、どうして」
「遊びにきたらいいじゃん。あ、そうしたらDVDだって置けるし、そうだそれがいい。よーし!決定ー!」
「ちょ、ちょ!」
ぽかん状態の俺を放置で、狐が捲し立てる。レジ横のメモにさらさらとペンを走らせて、狐の人は俺に渡した。
「アドと番号。住んでるとこは、あそこに〇〇って美容室あんじゃん?その真横のボロいアパート。んじゃ連絡よろしくっすー。」
「まじっすか…」
かくして、奇妙なオトモダチが出来た。本当に狐につままれたみたいだ。
「おい吉澤ー、部屋かたせ。この部屋きたねーっつーか、くせーんだよ。」
「なんだよ、みくちー…来てそうそう…」
それ以来、狐こと吉澤猛の家に入り浸るようになった。吉澤はフリーターで、深夜でも昼でもいつ遊びにいっても怒らない。俺より年上らしいけど、なんか吉澤呼びが定着した。
テレビ台の上のサキュバスちゃんに挨拶。
「あーサキュバスちゃん、こんなビール缶だらけの家に置いてごめんなー。」
「みくちー、お酒ー」
「ほれ」
買ってきたビールもろもろお渡し。吉澤はベッドでごろごろしながら携帯いじってる。
「あんがと。あーバイトいきたくない。」
「何時から?」
「20時。あ、でも今日清くんとか。からかって遊ぼー!」
こいつ。遊ぶようになって分かったけど、こいつ本当にイタズラ好き。トイレ中に強襲かけられたことは数えられない。
「ただっいまー!」
「おっつー」
深夜、日が変わっても俺は吉澤宅でだらだらしてた。やっと帰ってきた家主を見もせず挨拶して、パソコンに向かう。
「なにしてんの?もうサキュバスちゃん終わってんじゃん?」
「ん、もう一回録画見直しつつ実況スレみてんの」
「実況じゃないじゃん…」
「いいっしょ別に!二度楽しいんだよ!すげー考察してる人もいるし…あ!××さんの感想とSS上がってる!」
吉澤は着替え終わって俺の隣でもぞもぞしてる。俺は自分のブログに感想上げるためキーボードを叩く。
「ねー」
「なん?」
「寂しーし、かまえしー!」
俺の肩に頭すりつけてくる吉澤。なにこの人めんどい。でも家主だしサービスしてやろうと両手を広げる。
「…ハァ、来いよ…。」
低温で吐息たっぷりに囁く。飛び付いてくる吉澤。うっとぉい。でも面白い。
「ひぃああああ!みくちー様ぁ!!」
いつもこんな風に遊んでる。わろす。
「MADがつくりたい」
「ほう」
「で、素材作りのためにビデオカメラ買いました。」
「えーすげー。」
実写混じりのMADが作りたくて、ビデオカメラを買った。とりあえず吉澤を撮影。
「年はいくつ?」
「えー♪ハタチです☆」
「若いねー。初エッチは?」
「やだもー恥ーずーかーしーいー☆」
AVインタビューごっこしたりして、その日はバイバイした。帰りの道中カメラ忘れたのに気づいたけど、だるいからその日はそのままにした。
次の日、吉澤宅にいくと、ちょうど奴はバイトに行くとこだったらしく、早々にひとりぼっちになった。つまんない。
「あれ、バッテリー切れてる」
本題のカメラに手を伸ばすと、満タンだったはずのバッテリーが切れてた。思い直してみると、どうやら電源も撮影モードも切ってなかったようだ。
「なに写ってんだろ」
図らずも盗撮しちゃった…。えぐいもんあったらやだけど、しかしそこは男同士の遠慮のなさ、問答無用で録画映像を再生した。オナニーとかあったらどうすんよ。
「吉澤だ。」
再生すると、案の定俺が帰ったあとの吉澤がだらだらしてた。すっげーつまんなかったけど勿体無いからだらだら見てたら、誰かを電話で家に呼び出した。
「俺以外に友達いんだ…」
えらい最近ずっと一緒だから、吉澤が俺以外と遊ぶなんて意外だった。と同時になんか、もやっとした。
「…!」
しばらくしてやってきたのは、派手系の女だった。二人きりで酒盛りが始まる。あ、これ見ちゃだめなやつだ。予定調和な流れが続く。でも俺は見るのを止められなかった。
『ああっ、あんっ!あっ』
案の定始まった。なんだろ、えらい一緒にいたから、吉澤に彼女いるなんて考えたことなかった。またもやもやっとした。いつも俺の肩にかかる頭がおっぱいもんで、吸ってる。
「…っ」
女もそこそこ可愛いのに、俺は吉澤ばっかり見てた。吉澤がべちゃくちゃ喋る八重歯のある口で、クンニしてるのを見てた。腰を振るのを見てた。それで謎に勃起して、意味不明だから二次エロ画像で抜いて深呼吸した。
もやもやする。
「もしもし雄佐?飲みいかない?」
雄佐に電話して、吉澤の部屋片して預かった鍵で戸締まりして外出る。その前に洗面台で髪を…あれ、俺なんで今こんな顔してんの?
「おい吉澤ー!あけろー!俺だ!」
「うっわ酒くさっ!!みくちー今何時だと思ってんの!?4時!みくちーてきには28時!アニメもなんも終わってるよ!!?」
雄佐と浴びるほど酒を飲んで、コンビニで捨てやすいからパックの酒買い込んで公園で飲んで、今ここ、吉澤ハウス強襲。
「っ」
吉澤にあった瞬間、涙がぼろぼろっと出てきた。あれ、なんでだ。てか泣くの小2ぶりでどうしたらいいか分からん。
「えっ…、み、未来?とりあえず中入って、大丈夫。大丈夫。」
吉澤はびっくりした後、俺を中に引き込んだ。こいつが、こんなしまった顔したの初めて見た。かっこいいと思った。
「…よーしよし大丈夫だいじょーぶ。吉澤が一緒だー。」
吉澤が俺を抱き締めて、あやしてくれる。いつも通りのちゃらんぽらんな声と顔になってた。
でも俺、さっきのでわかってしまった。俺が気遣わないように、わかんないように、吉澤は俺を甘やかしてくれてたんだ。涙腺がきゅんきゅんする。
「吉澤ぁ…」
「あい。」
「好きだぁー…」
「俺もー!」
すげー言葉に壁ある。違う違うんだって、すっげ唐突で俺にも訳分かんねーけど、サキュバスちゃんとも兄貴とも前カノとも違う、違う好きなんだって。
「泣き止まないとちゅーすんぞ。」
「してー…」
「え、マジで?」
「はやく…」
酔っぱらった頭はとろとろと、言葉を連ねる。涙でぼやけた視界に金色が映る。唇に弾力。本当に吉澤はしてきた。
「奪っちゃった☆」
「ううーもっと、もっとしろ馬鹿ー好きだ馬鹿ー!」
「え、え、」
古き懐かしのCMで茶化す吉澤、でもその声は震えていた。吉澤を掴まえて、俺からもキス。歯当たった。
すると吉澤は明らかに狼狽えはじめた。
「なに、え、え?」
「ぎゅっとしろー…」
「…マジでいってんの?」
「は?大マジだよ。」
「…酔ってんじゃん」
「酔ってない」
沈黙。時計の秒針が動いた音で、また会話が始まる。
「俺、明日これ忘れられてたら、ほんと無理なんだけど…」
吉澤が赤面しながら寂しそうに横向く。ん、俺が忘れたらやだ→俺とちゅーした思い出とっときたい→両思い確定?なるほど。
「なに、吉澤も俺のことすきなの?ちゃんと言ってよ」
「…酔って冗談にされんのやだ」
「酔ってない」
「…やだ。」
「なんで好きなの?」
「…」
好きか否か会話が膠着状態入りました。俺はどんどん回る視界のなかで、論理的に自分のベルトに手をかけた。
「なにしてんの?」
「こういうときは肉体言語だ!エッチしよう」
「はぁ!?ちょっ!ちょっ!」
狼狽えるってか完全にチキン入ってる吉澤の前でパンツも下ろす。酒入ってたけど、そこは元気にトランスフォームしていた。
「っ、」
「吉澤、俺見て。」
「なんで、」
「好きだから。性的にも含めて。」
空気が停滞する。吉澤は俺を見ながら恐る恐る口を開いた。
「一目、惚れで…でも痴漢もののAV借りてくし、みくは、女が…」
「俺、吉澤がエッチしてるとこ見たの。そしたら吉澤が性的に見えてきて、惜しくなって、なくしたくなくなった。彼女もちでも奪ってやる。」
吉澤はぽかんと反応した。あ、いけね。盗撮のこと言っちった。
「え、彼女?えっち?」
事情を説明すると、めちゃくちゃキレられてしまった。でも最終的に、
「あいつは、友達、ってか、俺のこと良く分かってくれてるセフレ…あのときもみくのちんぽだと思ってクンニしてた…。」
よっしゃ彼女じゃない!OKOK、ならなにも障害ない!ないな、ない。
「よし、なら問題ないな、はやくやろう。」
「いや、だから、これ明日忘れられてたら」
「忘れない。だからはやく」
「っ、」
「たける。」
いつもの低音ボイスで囁く。狼狽えてた吉澤が、俺にがっつくみたいにキスしてきた。やっと落ちた。
「はぁっ、あっあっ、っ!吉、澤ぁ、あっヤバぁ、めっちゃ、きもちー…」
「っ、俺もっ、あっ、んんっ、てかぜってー忘れんなよ!っ、俺可哀想だから忘れんなよ!」
仰向けに押し倒され、吉澤の顔がよく見える。吉澤が俺にキスしながら、俺のちんぽにちんぽ擦り付けてくる。にゅるにゅるにゅこにゅこと、初めての触感がすっごく気持ちいい。
「ん、んふ、んあっ、あっきもちいいっ、いいっんっん!」
「んっ、んう、みく、舐めても、い…?」
「ん。めっちゃ、クンニして…」
にゅこにゅこしながら、吉澤が俺の前髪かきあげてデコにキス。きもち、首筋にいつもの金髪がはぁはぁと埋められる。興奮する。
「あっふ、ああっ、や、ちょっと、恥ずかしいって、」
「恥ずかしがるもんないじゃん…」
「うっせ死ね!」
それから下って、俺のナイ乳揉み揉みしながら、乳首に吸い付く。確かに乳ナイけど!乳首くすぐってーし、なんか乳揉みって恥ずかしいんだよ!
「やっ、あふ、」
べろりと吸い付かれた乳首に、八重歯が掠める。突然の鋭い感覚に思わずやらしい声が出た。反対の乳首もこねこねと揉まれる。
「あっ、あっ、さわり方、やらし…っあん!吉澤、こんなエッチすんの…?」
「うっさい、もうみくのが恥ずかしいし、やらしーから黙って。」
吉澤の舌が下っていって、舌で臍を抉ってから、もうカウパーじるじるのちんぽまで到達した。
「超やらしー…」
「ひっあっ!ん、っやっ!あっふ、ううんー…」
俺の太ももの間から顔を出した吉澤が、ちんぽを避けて太ももに舌を這わせる。いつもと違ってエロモードにユラつくな目、顔つき。そっちも超やらしー。
「んっ、みくのちんぽ、我慢汁にっがい。アルコール飲みすぎじゃん?」
「味わうなぁ…っあ!あ、くぅっ!」
焦らしていた舌が先っぽに戻り、一舐め。それなのに興奮で腰がぎくっと跳ねた。根本持たれて先っぽを長い舌で丹念に舐め回される。やばい、なにこれ、なに。
「おいひ、」
「っ!あっあぁん!やだっ、やめっあっ、あっあ、くぅっ!!」
口に含まれた。ちんぽがあったかい滑る口内に入った。そこで先っぽにやわく八重歯を当てられる。超敏感な先っぽにそんなことされて、じたばたと足を動かす。上手すぎヤバい。
「おくばは?」
「はっひぃ!ぃ、ああ!あふぁっ、ん、ん…!」
今度は奥まで飲み込まれて、奥歯にゴリゴリ当てられる。先っぽの尿道のぷっくり入り口に奥歯の角が当たって、足が痙攣する。頭とろける、腰がとろける、もたない。
「たまたまもいいっひょ。」
「ひあうーっ!やだっ、おれ、も、だめ、っかも!」
玉にまで吸い付かれて、こりこりなとこ探られる。吸い付かれて離されて、やわく八重歯立てられて、足おっぴろげて制止する。
「はっあう、あ、たける、」
「っ、は、はぁ…みくの、太もも、骨感じてきもちー…」
俺のちんぽの上に吉澤のも重ねて、ローションたっぷり垂らされて、太もも閉じる。ちんぽ、吉澤のだぁ。耳元でそんなこと言われると、太ももの骨GJせざるを得ない。
「あっあっ、あぁっんんっ、ん!んっんふぅっ!」
「んっん!んう、んは、みく、んっんっ」
またしてもキスして涎を交換する。太ももの間のちんぽが、俺のちんぽを掠めていく。太もも掴んでばつばつ腰振られると、セックスしてる感満点で超興奮する。
「んっん!おれっ、も、出るっ!あっあ、んふんんっ、ん!出るっ!いくっ!」
「んっん!んー、んっ、っあ!出しちゃえ出しちゃえ、っ」
腰が勝手にかくかくと震え、吐精感がぶるりと走る。どうしようもない高ぶりのなか、弾力と熱量をもった物体X、吉澤のちんぽが、ごりごりと俺の裏筋を摩擦していく。
「あっ!あ、あぁっんんっ、ん!ん!ん!ん!ん、…んううう〜っっ!!!」
にゅるにゅるの腹に追加でザーメン撒き散らしつつ、俺は意識を手放した。
「昨日あの後どうしたの?」
「あ、覚えてた…良かった…。てか昨日は普通に一人で抜いた。寂しすぎてしにたくなった。」
「めんごめんご。」
朝起きると、吉澤に抱き締められてた。そのしょげる頭を撫でてやる。
「いま口でしてやろっか?」
サキュバスちゃん、ごめん。
少し目を瞑っていて。
おわり