Twitter小話
「・・・寒い」ブルッと震えながら真田さんはそう呟いた。確かに寒い。最近朝は行きが白くなる。そう思いながら真田さんを見ると鼻は真っ赤で寒さから身を守りたいのか俺を風避けにしている。「真田さん」「ぎゃっ」ぎゅっと抱き締めるとビックリしたのか真田さんはかえるみたいな声を出した。「変な声」「う、うるさい！」真っ赤になって可愛いと思いながら真田さんを抱き締める。するとむぅっと唸る声が聞こえた。「苦しいっすか？」「む、大丈夫だ・・・ただ」暖かすぎて眠くなるな。真田さんはそう言って笑った。くそっ、笑う貴女はやっぱり可愛らしい。
「真田さーん試合したいっすー」「・・・」「さなださーん！」「・・・」「・・・弦(耳もとで囁くように)」「ひぁっ？！あ、あやか！」「ははっやっとこっち見たっすね！」「〜〜っ！もっと普通に呼ばんか！耳元で喋るな戯けが！」「すいませーん・・・弦は耳が好きだもんな」「ぁっ〜〜？！？！」
「真田さん」二人っきりになると、赤也は異様なまでに男前になる。いつもはやんちゃな後輩の、低いのにやけに甘い声と広くて厚い胸が実は好きなんだが苦手だったりする。抱き締められ囁かれると身体がふわふわするのだ。「真田さん可愛い」ああ、そんなこと言わないで。熱で溶けてしまいそうだ。
「真田ぁーまだかぁ？」「ちょ、ちょっと待ってくれ、たのむ」「わかったけどよぉ・・・服選ぶのに時間かかりすぎじゃねえ「こら弦！！いつまで着替えているのですか！」「か、かあ様？！」「お、お母さん？！」「その服でよいのですほら出てきなさい！！」「ちょ！？」「うわっ・・・真田？」「う、うぅ・・・おかしい、だろうか？」「・・・・」「ジャッカル？」「お、可笑しくねえ！むしろ可愛い！すっごい可愛い！なんつうか、あぁあ可愛いしか出てこねえ！とにかく可愛い！！」「ジャ、ジャッカル！少し黙らんかっ！」「すっごい可愛い真田！流石俺の彼女！！」「ば、たわけっ！」「ふふ」
「ジャッカルは幸せか」「急にどうした？」「私は、幸せだ」「真田？」「例え、ジャッカルと別れても、私はこの時を忘れない。ずっとずっと、幸せな思い出にする」「バカだな」「？」「この先も、ずっとずっと俺達二人の思い出なんだ。一人占めすんなよ」「・・・すまない」「俺、すっごく幸せだから」
「ジャッカルを見るとおでんが食べたくなる」「え？頭を見てか？なんだそれ、泣くぞ。流石に泣くぞ」「うんうん、違うのだ」「ん？じゃあなんでだよ」「かあ様ととお様が初めて二人で食べたご夕食がおでんだったらしい」「え？」「私たちも、そんな中になりたいな」「さ、さなだぁぁ！」エンダァアァァ
「ハゲー！真田幸せにしろよーー！！」「ハゲじゃねえ！」「真田さんハゲに何かされたら股間蹴るのよーー！」「なにもしねえよ！」「なにもしない・・・？手も繋いでくれないのか・・・？」「繋がしていただきます！」「うむ！（ご満悦気味）」「「「末長くお幸せに！」」」「うるせぇ！・・・え？」
「ジャッカルたるんどる！！」「はいはいたるんでるのはわかったから汗拭こうなぁー」「むぅ、ジャッカル、くすぐったい。」「ん？そうか」「む、ふふ、ジャッカルはまるで兄だな」「・・・そーかよ（俺恋人・・・）」「ふふ、格好いい彼氏をもって私は幸せだ」「！！」
バサバサと束ねてた髪がコートに散らばる。呆然と立ち尽くす私と赤也に静まり返る世界。神の子の叫び声で世界が慌ただしく動き出した。まず赤也が泣き出しそれをジャッカルが慰める。開眼し固まる蓮二と同じ様になる幸村を無視し仁王が私の髪を弄り始める。柳生は割れた眼鏡の破片を拾い集め、丸井は口の中にまたガムを放り投げた。ただ、どうやら違う味だったらしい。意外にも冷静な自分に驚くがボタボタと溢れてくる涙は何故か止められずどんどん息が詰まり始める。最終的に視界が涙で歪みジャージの袖で押さえてるしか涙を止める方法がなかった。
「すまない頑張って作ったんだが上手く丸まらなくて・・・！」ポロポロと涙を流す真田が持つ袋には不細工なチョコの塊がいくつかあった。「ごめんなさいっ」俺は彼女をぎゅっと抱き締め嬉しいと囁いた。「せー、いち？」「俺の為に作ってくれたんだろ？嬉しいよ」そう言うと彼女は照れた様に笑った