128 ――体が、とても軽くなった。
すべての力が……抜けてしまったんだ……。
揺れはおさまっている。みんなは……どうしたんだろう……
あぁ……暖かい……目の前が……とても明るい……
ぼくは、軋む体を少し揺らし、ゆっくりと顔を上げた。
どうやら、いつの間にかまぶたを閉じてしまっていたようだ。
光が、ぼくのまぶたに当たる。ぼくはそっと、そのまぶたを上げた。
――一面の薄い水色に、やわらかい白の雲が浮かんでいる。
風がぼくの頬を撫で――やわらかい日差しが、ぼくを照らしていた。
青い……なんて……きれいなんだろう――
空だ……――――
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