―合宿当日―
 朝8:00丁度。あたしと友海と美景は
文芸部の部室(図書室)にいた。
その時もうすでに「TA」(朱鳥、梓、葵の3人)は来ていた。
「「「おはようございます。」」」
「見事なハモリねぇ〜。はい、おはよう。
友海、美景よく来てくれたわね。」
「もう、朱鳥先輩はあーしらの義理の姉☆なんで!
そんな朱鳥先輩の頼みとあれば!」
「ふふふ。かわいいわね〜友海、美景。」
「朱鳥ぁ〜帰ってこ〜い。…………………。だーめだ、こりゃ。」
 梓先輩が匙を投げるくらい、朱鳥先輩のぶっ飛びようはすごかった。
なんか、やけになってるっぽい。

「おくれマし、た。ごめんなさい。」
「亜良、いいのよ!まだ9:00まで30分もあるんだから。」
 それを聞いて亜良ちゃんは「へ?」という顔をした。
無理もない。

「アンサンブル部でゎ1時間30前しゅうごうデシたよ?」
 そう!1時間30前集合という地獄みたいな決まりがあったのだ!(泣)
「ふふ!いいのよぅ。くすくす。」
「あ、あすかせんぱ、い?」
「なんか今日朱鳥先輩おかしくないですか?」
 あたしは葵先輩に聞いてみた。

「さぁ?でも、朱鳥の家っていろいろ複雑らしいからねぇ。」
「イトコの方と暮らしてるってことですか?」
 そう言うと葵先輩は少し頷いた。
そしてまた何かを言いかけて・・・。止めた。
朱鳥先輩の奥にある影を少し見たような気がした。

―9:00―
結局、全員そろった。七瀬さんは
黒いツヤツヤした髪の女の人に連れられてきた。
「梓先輩、あの人、どなたですか?」
 梓先輩は不気味にニコッとわらって「咲月よ?」といった。
あれが噂の!!
七瀬さんがあんなにおとなしく見えたのは、初めてじゃない?

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