友海と美景の2人は「いいよ。」とあっけなく了承した。
合宿は人数が8人以上に満たないとさせてもらえない。
だから朱鳥先輩は2人を呼んだのだろうけど・・・。
「せんぱ、イ。合宿の持ち物なんですケド。
なにもっていったらいいですか?」
「着替え以外は要らないわ。」
「はい。」
「亜良―。」
「はい?」
「エッセイ読んだわよ。 良いわね。
うち、亜良の書く文章には力があると思うわ。
安心させる、なにかを、ね。」
「え、あ、ありがと、ございまス。」
「成留〜。あなたのも読んだわよ。」
き、きた!なんか緊張してきたよ。
朱鳥先輩のツインテールがなんだか
あたしを切る鎌のようにとがって見えた。(言いすぎ?)
そんな予想とは裏腹に朱鳥先輩は笑っていた。
「おもしろかったわ!つぎ、詩を書いてみて。」
「へ!?あ、は、はい。」
「合宿中にざっと30個書くこと。」
「さ、30!?」
「うん。でも少ないわよ?3日ある中で30個なんだもの。
あたしなんか、先生にいわれて小説3話書かないといけないもの。」
「それは……。」
朱鳥先輩がいくら早いといっても3日で小説3話なんて。無理じゃない?
「いいのよ。朱鳥、1日で3話書いたこともあるんだから。」
そういって沢村先生はころころと笑った。い、1日で3話!
―それぞれの課題―
朱鳥:小説3話
梓:小説1話
葵:短歌&俳句50句
成留:詩30個
亜良:詩15個
永久:・・・。休まないこと。
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