ミラン消しゴムは、肌触りがたいへんに良く、豆腐のような色とにがりのようなにおいがして、消しゴムにしては重く冷たく、そして消すときの感触は柔らかい、といってもトンボモノのような折れそうな軟らかさではなく、きめ細かいがゆえの柔らかさを持つスペイン製消しゴムです。
ミランは塩ビ系に劣る合成ゴム製消しゴムですが、トンボモノNP(スチレン系合成ゴム)とは違って摩擦抵抗が低く、それでありながら塩ビ系に迫る消字力を持ちます。
カドがない消しゴムに価値はないと言わんばかりの昨今、カドが丸いこれはその価値観をも覆すものです。
といってもその能力は紙質に左右され、平滑度が高い紙ほど消字力が落ち、例えば
ロルバーンとは相性が良く、特にわら半紙では
フォームWに迫る消字性能を見せるけれどマルマンルーズリーフには不適です。
※ツバメフールス紙やロディアとも合うため、平滑度よりサイズ剤(滲み止め剤)に左右されるのかもしれません。
わら半紙が多用されていた1980年代までに登場していたら高い評価を得られたに違いありません。
トンボモと書いてるではないか……
また、これで消した跡に書くと上滑りする感触があります。
そして、最初のうちはさらさらと手触りよい表面も、湿気を吸うのか手触り悪くなるので、多湿気候の日本には紙巻きつきの四角い4020が合うようです。
ミランはよく練り上げられた天然ゴム系だと私は思っていましたが、よく見比べると肌理が違いました。
miga de panはパンの中身を意味するようです。といってももちろん食用ではありません。