顔料系ゲルインクボールペン
ジュースアップが多色化されました。2021年12月発売、日本製? 文房具屋さん大賞2022多機能ペン賞受賞。
三色と四色があり、今回取り上げるのは四色。店頭購入。
替芯LPTRF-10S4ノック負荷約50g。軽く動かせて、小さく操作しづらいスライドレバーを補っています。
従来品より細軸φ11.8mm。
ペン軸が細いことの利点は携帯性向上に留まらず、ペン先の傾きが少ない点もあります。
同社ハイテックCコレト ルミオφ12.3mmと比べてみましょう。
一本のペン軸に替芯複数本を並列して収納する多芯式・複芯式多色ボールペンでは、替芯を中心からずらして配置します。
その替芯を中心軸線上にある口金から出すと、ペン先が傾いて出ます。
ペン軸を細くすると、その傾きが少なくなるんです。
またペン先のガタつきも少ない。
ペン軸内ばね押さえの孔の間の隔壁がルミオの約1/3、約0.26mm厚しかありません。
*分解しても直接測れなかったので推定値。
重心はほぼ中央ですが、体感では金属製口金のおかげでやや前寄り。
筆記中、自然にペン先が紙面を向きます。
ポケットクリップはワイシャツの薄地にもデニム地ポケットにも、(他方の手で助けることなく)片手で差せます。
ただ可動式ではないため、厚地に差したままにすると若干ゆるくなると予想します。
ジュースアップLJP-20Sのクリップが貧弱だったから、これも同様かと思いましたがしっかりしてました。挟持力も適度にあります。
クリップの根元を見ると隙間があり、そのうちシャーペン付きが追加されたりするかもしれません。
ゴムグリップは元のジュースアップより短い。もっと短くてもいい。
このグリップ(先軸)を回して外し、替芯を引っこ抜いて交換。
◆替芯LPTRF-10S4、φ3.1mm×93.3 (ペン先径2.3)
顔料ゲルインク、黒赤青緑四色、0.4mmのみ
筆記距離推定110m
書き味はとてもなめらかながら、低粘度油性インクほど滑らず良好。もうちょっと抵抗があってもいい。
定規で直線を引いてもダマがほとんど発生しません。
ただ色むらが出ることがあります。
ペン先はハイテックCのパイプチップと伝統的な削り出しチップを組み合わせた「シナジーチップ」。
ギリギリまでプラスティック化され、コストダウンされた跡が見られます。
ジュースアップ04黒がいつの間にか書けなくなっていて、これもそうなるかもしれません。他の色は今も書けます。
互換品:
同社ハイテックCコレト用LHKRF-10C*スライドレバーを外すと本品替芯とほぼ同長。
同社BTRF-6F φ3.1mm×88は短い。
基本的にはJIS油性B型替芯φ3mm×98.2の派生品なので、それらを短く切り詰めれば転用できます。参考
→パイロット ペットボール
やはりスライドレバーが小さいのが難点ですが、なんとかなっています。
元の単芯(単色)ジュースアップには0.3と0.5もあるのに対し、多色ジュースアップは今のところ0.4mmのみ。
売れたら0.3mmやシャーペン付きへ発展するのでしょうか。
今回で休止します。
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