ソニック スーパーコンパス くるんパス スティック SK-789-GD
慣れないと難しい作業であるコンパスでの円作図を易しくした学童用コンパス「くるんパス」。今回はそれのサードモデル、なんとシャーペンへ変形します。
他のソニック製品と合体するに違いない。
全5色、替芯つき、PL保険加入済み品、2013年1月発売、日本製。
材料がダイキャストというだけで詳細不明、おそらく
クツワ シャーペストコンパスと同じく亜鉛合金じゃないでしょうか。
●コンパスとして
コンパスは支点が針側にあるのに、その支点を押さえて回せないため操作が不安定になってしまいます。
くるんパスはつまみ(コンパス頭頂部)を従来品より少し外側へずらし、わざとバランスを崩して倒れるようにコンパスが回ります。支点(針側)から離れた逆転の発想。
脚を開いてもつまみが定位置にあり続ける中心機構つき。
コンパス操作を補うのがくるんキャップ。
外したキャップをつまみにぱちんと嵌めこむとカラカラと揺動し、これを握るとさらに簡単に作図できます。
最近のおもちゃがボタンを押す操作ばかりで摘む動作がないため、子供はコマを回せないそうですが、コンパス操作にも摘む動作があり、くるんキャップがこの動作を補助するのです。
最大作図半径約144mm(φ288mm、公称約φ28cm)。
それだけの円を描くには脚を全開させなければならず、脚に関節が無い本品の場合ムリがある、と思ったら意外にも作図できてしまいました。
最小作図半径7mm(φ14mm)。
コンパスの操作が最も難しくなるのは小円作図のとき。
ドロップコンパスという専用品があるくらいなんです。
くるんパスはこの作業が苦手。とくにくるんキャップを着けたままでは全く作図できない。
キャップを外し、芯を長めに出すと(4回ノック、約3mm)作図できます。
針を引き出して収納するとシャーペンへ変形します。
脚を閉じるとシャーペン側の出っ張りが針と咬み合い、開くと針が引き出されます。
再度閉じるとき、たまに針が引っかるため注意。
●シャーペンとして
あくまで補助的な機能。
ノックボタンがクリップ兼用ですが、押しづらくクリップとしても不十分でシャーペンとしては扱いにくい。だから期待してはいけない。
しかしこの種の機能が楽しくてたまらん。
芯繰出量1ノックあたり約0.5mm。芯補充は30mm長を1本のみ。既存のシャーペン芯を使う場合は半分に折ってください。
替芯5本つき、替芯容器の蓋が消しゴム。
学童用コンパスで成長した同社の到達点がくるんパス。
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スーパーコンパス ニッポン・ロングセラー考 - COMZINE by nttコムウェア ただ針の固定がわずかに甘く、高等教育を受ける者にはがっちりしたコンパスを薦めます。
実をいえば、既存のコンパスに慣れた者からするとちょっと使いづらく、くるんキャップの恩恵を感じられなかったりするんですが、コンパスに慣れた小学生などいるはずないからこのシリーズはやっぱり傑作。