「もうお嫁にいけません…」

「だ、だから、悪かったって言ってんだろぉ!!」

「カス鮫…てめぇ」

「そんな目で見るんじゃねぇ!!不可抗力だあ!」

「なまえ胸でかかった?」

「まあ意外と、………ベルてめぇええ!!!」

「しっしし!ガッツリ見てんじゃん。」

「スクアーロさん意外とってどういうことですか!」

「テメェはどこにツッコミいれてんだぁ!!」


ギャンギャンと煩く抗議するスクアーロさん。いや、凄い恥ずかしかったけど、あれはスクアーロさんのせいじゃないから責めるわけにはいかない。
私は火照った顔を仰いで冷ましながらふと机の上の携帯に目をやった。
「あれ、着信…ツナ君だ」

「沢田だと…?」

「あ!」
私より先に携帯をとったザンザスさん。

「何の用だ、ドカス」

『うわぁあ!XANXUSだ!間違えましたぁ!!』

「耳元で騒ぐんじゃねぇ。何だ」

ツナ君の声がこっちまで届いた。そ、そりゃビックリするよね。ごめんねツナ君。
しばらく携帯を耳に当てていたザンザスさんは、しばらくするとそれを私に投げて寄こした。


「もしもし!ツナ君ごめんね」

『あ!なまえだ、よかったぁ』

「どうかしたの?」

『いや、大したことじゃないんだけど…』
電話の向こうからはギャーギャーと大騒ぎしている声(たまに武君の笑い声も。)が聞こえる。楽しそうだ。

『そっちは大丈夫かなって』

「…心配してくれたんだ」

『ちょ、ま、な、泣いてる!?』

「まだ!」

『これから泣く気満々なの!?』

「あるいは!」

『胸張られても…。でも、何もないならよかった。XANXUS達はどう?』

「元気だよ」

『いや…うん、そうじゃなくて』

「うわ!めっちゃ睨まれた」

『XANXUS!?』

「うん…。たぶん私が長電話してるからだ…」

『そんなことで!?』

「きっとそうだよ、じゃあツナ君そろそろ切るね!心配してくれて、ありがとうね」

『うん。あ、なまえ』

「?」

『XANXUS達は強いから、安心して、ゆっくり休んで』

「…うん!」

『じゃあおやすみ』

「おやすみ、またあしたね!」


優しい友達に恵まれたな。
私はじわりと心が暖かくなるのを感じた。

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