「ずっと気になってたんですけど」ご馳走様をした私が口を開くと3つの顔がこちらを向いた。うわぁ怖い。しかしこっち見ないでくださいとも言えないので私は冷や汗が垂れるのを感じながらそのまま続けた。 「三人とも、どこに住むんですか?」 ザンザスさんはすっと立ち上がって私に尋ねた。 「風呂はどこだ」 「え?廊下を出て2つ目の扉ですけど」 ひとつ頷き、 「今日はシャワーで済ませてやる。明日からは沸かせ」 と言い放ってスタスタ廊下に出て行ってしまった。 私はザンザスさんの後姿を見送ってから顔を元に戻した。スクアーロさんとベルはテレビを指差しながら明らかに内容の無い会話を交わしている。スクアーロさんに至ってはここから見て分かるほど顔が引きつっていた。…まま、まさか 「こ、ここに住むんですかぁあ!!?」 「じ、実はよぉ…近くにホテルはとってあったんだが、ここにいた方が何かと便利な事に気が付いてな」 「べ、便利って!何がですか」 「しし!まず沢田綱吉んち隣だから報告すんの楽なんだよなー」 100%そっちの事情じゃないか! 「24時間お前の近くにいれば守りやすいしなぁ」 ごめんなさい後付に聞こえてなりません! 「最初はお前にも悟られねぇ様に護衛するはずだったんだが」 「そ、そうだったんですか?」 「影の護衛を強化するつもりが、ザンザスのやつのちょっとした…勘違いで、よ」 「…」 ――沢田綱吉はどこだ 「ああ!じゃあ、ザンザスさん、沢田君の家と間違えてうちに来たんですか?」 「そうだぁ」 「ちゃんと説明しねースクアーロが悪いよな」 「俺はちゃんと言ったぞぉ!聞いてねェてめーらが悪い」 「ベルも間違えたの?」 「王子は普通に迷った。あん時はマジイラつきすぎてそこら辺の奴殺そうかと思ったね」 「怖い!」 3人がここに住むことはもう決定事項らしい。リビングに戻ってきたザンザスさんが上半身裸で出てきた時は後ろにひっくり返るくらい驚いた。早急にシャツを着ていただいた。…耐えられる気がしない。大丈夫かな私。 ×
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