やりなおし
シングン 2015/01/12


「久しぶりなもんで、えーとですね、その、恥ずかしくて?」
「ほお」
 思わず敬語混じりになるぼくに、シンちゃんは容赦のない眼差しを突き刺した。待ってよ、可愛い・・・・・・シンちゃんにとっては色んな意味で可愛いイトコのことそんな風に睨むやつがある!?
「黙れ。このスットコイトコが」
「あ、あれ?シンちゃんいつのまにボクの心が・・・」
「・・・・・・口に出てたっつうの」
 あ、あはは。冷や汗をかきながら笑ったのは久しぶりだ。そういえば若い頃はいつもそんな感じだったような気もする。アホ。シンちゃんが多分そう言った(もしかしたら僕も読心術を身に付けた可能性が捨てきれないので、多分だ)。
「久しぶりっつったって、四年とかんなもんだろ」
「オリンピック一回分だね」
「それくらい子育てやらなんやらでセックスレスになるフーフなんかザラだろ」
「あー…キンちゃんの情操教育(?)とか眠ってるコタローちゃんのお世話とかしてたし、シンちゃんはめちゃめちゃ忙しかったし・・・・・・」
「・・・・・・今のは口が滑った。忘れろ」



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