03/22(Mon) 01:38  絵を描く

今年に入ってから、ずっと絵を描いていました。
私は絵が苦手っていうか、デジタル環境と板タブがとても苦手で、もう何十年もしっくりと絵を描けたことがなかったんです…いや何十年とかそこまで生きてもないけど。

絵が描けなくなっていたのは、腱鞘炎のせい、鬱のせい、ストレスのせい…とにかくいろいろあって、どれもがクリティカルな症状でした。
腱鞘炎は一旦絵を描かなくなった後、字を書くためのツールを万年筆に変えてから改善しました。
鬱はどうしようもないけれど、絵を描けなくなったことでストレス発散の方法を一つ失って、余計にふさぎ込んでしまったところがあるんじゃないかなって今では少し思います。
ストレスに関しては、近年でもすごいヤバい時期があった!
とりあえず仲間内の活動で、年に一度ぐらいは遊びで絵を描くことがあったのですが、対人ストレスもりもりの時期のその絵はものすごい顔色が悪くて表情も死んでる絵になっていて、後々になって改めて見た時に自分でゾクッとしたことがありました。
描いた時は「まあまあ描けた!」って自信があったのに。怖いですね。
あと、ストレスのつらい時期は一度は良くなっていた腱鞘炎が急に再発することもありましたね……これも環境改善で症状を押しのけていく感じ。

自分と絵については絵を再開した当時にも少し踏み入ったことを書いているので、気になる方はそちらもどぞ→急に絵を描き始めたきっかけ

そんなこんなで腱鞘炎はなんとかなり、鬱も、人間関係のストレス源を排除しきった頃にようやく「これ治ったといってもいいぐらいなのでは?」という程度に落ち着き、のんびりテキストを書いて暮らしていた時にふと、絵を描くことに成功しました。
時間はかかったけれどなんだか本当に久しぶりに満足いくCGを描いたという感触に希望を見出し、私は絵を再開してみることにしました。
それが2020年のことです。



2020年に再開したお絵描きチャレンジは、単にCGを仕上げられるようになったというだけに過ぎず、以前とあまり変わりませんでした。
ペンタブに慣れてないのは昔と同じく苦痛だけど、それでも手が痛くないから前よりはイラスト錬成の成功率が上がってる。前よりはできる、だから改善点があるようにはまだ思えなかったんです。
時間かかるしさほどうまくも描けないけどこんなものだ、描けるようにはなったんだし、みんな絵を描くのめんどくさい、ゲームをしたいって言ってるし、そういう億劫なもので普通なんだって思って過ごしていました。

今にして思うと、これ勘違いだった。
人それぞれ作業をするにあたって向いてるやり方があって、私はショートな作業をコツコツ進めるっていうのが圧倒的に向いてないタイプだったんです。

あまりにペンタブで線をひけないことが頭の片隅にこびりついて、トラウマのようになってきた頃、私は一念発起してペンタブの練習を始めることにしました。
人生の半分は使ってきたペンタブ、ずっと慣れてなかったのだと気づいてしまった。
そもそもペンタブで思うように絵を描けた時なんて一度もなかったんです、以前は自分の好きなふわふわした塗りに満足して、絵に妥協していただけです。
毎度ペンタブに慣れる前にあきらめてしまう、だから今度は慣れるまで継続してみることにしました。
毎日一枚、自分がどこまでやれるかはわからないけれど、本当に慣れるまでやる。

この試みがなんと成功しちゃったんですよね〜!
腱鞘炎が再発するまで、毎日カラーイラストを一枚描けました。
所要時間は毎日一時間から三時間ぐらいで、手早く仕上げていくのを繰り返しです。
私の場合は逃避として絵を選んだのもあったので、とにかく描くしかないということもあり、わりと続けられました。
この継続でペンタブを思い通りの場所にあてられるようになったし、キャンバスに対してのバランスの見方が良くなかったことにも気づいて改善できた。自分の絵がどうでもいいというのもあって、ダメ出ししまくりでどんどん納得のいく表現を見つけることもできた。
仕上げるということにも慣れたって気もします。なんとしても仕上げないと寝られないんだから、だらだらやってるヒマはないし余計に手を入れてるヒマもなく、手が止まってたら描け描け塗れ塗れ〜って自分を叱咤してどんどんやっていくしかない。
やるしかないのだ。
結果として、ペンタブでは思ったように描けないという苦手意識が頭から消え、ノートに描くよりは感覚も精度も落ちるものの、ペンタブのみでだいぶ満足いくお絵かき体験を得られるようになりました。
や、やったーーーー!!!

これをやっている間はとてもではないけれど他の事をしている余裕はなく、そういうわけでここも丼も滞って寂しい思いはありましたが……。

そして、腱鞘炎で休み始めてからの話。
今回は酷使したのが原因だとわかっているし、一度改善できている症状でもあるので、それほど不安はありませんでした。
一日二日休んで様子を見た後、今後は利用時間(手の利用時間とは……。)を制限することでお絵描きを続けようと対策を練っていくということになりました。
絵を仕上げるペースは落ちるけれど、その分これまで描けなかったていねいな仕上げの絵を描いていく方に切り替えようと。

ペンタブの筆圧感知もいじって軽いタッチで描けるように調整して、一日10分ぐらいからのチャレンジを始めたのですが……
これがぜんぜん仕上がらないし、それはぜんぜん織り込み済みだけど、短期決戦で仕上げていた時と比べるとめっちゃめちゃ気が散る!!
私はどうやら終わるまでやる!という粘りの気概でやっていたから絵が描けていたらしく、時間単位で縛ると作業しないんです。
だって、時間単位だったらゆっくりしてたって時間は同じように過ぎるし、時間経過で解放されるんだったら、作業……するわけなくない?
絵が仕上がるのが楽しみなら作業はするだろうって、そもそも絵…というか、絵の作業自体にそんな情熱持ってる人って少数派なのでは!?
私もかわいく描けた瞬間とか、ブラシひとはけキレイに塗れた瞬間に楽しく思ったりはするけど、うまくできた時だけの楽しみとか単なるバクチです。
絵がかんたんにかわいくラクに仕上がる方がいいに決まってるじゃない?!

だらだら描いてるとこういう気持ちになっちゃうので、絵をどんどん仕上げる人になりたいという人は、仕上がるまで描くというのが合ってるのかもしれないと思ったりもしました。

腱鞘炎でだらだら描くしかない私の作業時間マンネリ打開策は見つかっていません。
一応腱鞘炎再発後最初の一枚は仕上がりそうだけど…どうしようかな。

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