『美坂家の秘め事』70
拓弥は下着から手を離した。
さっきまで弄っていた指で栞の唇をなぞると口の中へと挿し込んだ。
ペチャ、ピチャ…と音を立てながら栞が指をしゃぶる。
「早く脱げよ」
「んぅ〜んぅ…っ…」
栞はイヤイヤと指を咥えたまま首を振る。
「じゃあずっとこのままな」
拓弥は栞の口を犯すようにジュボジュボと出し入れする。
快感で潤んだ栞の瞳が切ない表情で拓弥を見上げる。
表情を変えずに見下ろす拓弥に栞は諦めて下着に手を伸ばした。
(やだ…恥ずかしい)
下着を下ろす時にぬちゃと音がするほど濡れていた。
「栞、俺も触って」
いつの間にかズボンも下着も下ろしていた拓弥が熱っぽく囁いた。
その言葉に誘われるように栞は手を下ろした。
勃起した拓弥の昂りを手の平でそっと包み込む。
(硬い…それにすごく熱い…)
「手…動かして…ゆっくり」
「んっ…はっ…」
栞は手をゆっくりと上下に動かし始めた。
時々手の中でビクビクと動くたびに拓弥の口から吐息が漏れる。
栞自身も拓弥を扱きながら体を熱くさせた。
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