『美坂家の秘め事』69

「んっ…ちゅっくちゅ…」

 深く差し込んだ舌が絡み合うたびに濡れた音が漏れる。

 拓弥の左手はブラを押し上げてツンと上を向く乳首を捉えた。

 指の腹で転がすと栞はさらにきつく拓弥に抱き着く。

「そんなにくっついたら動けない。手…緩めろよ」

 スカートの中を弄る手が挟まって動けなくなっている。

「ん…」

「ここ触って欲しいだろ?」

 下着の上から指を這わす。

 下着越しに熱く湿っているところをぐいっと指を挿し込んだ。

「あぁっ…ん」

「もう濡れてる?ほんと感じやすいのな」

「そういう…こと言わないで」

「なんで?言われるともっと感じるんだろ?さっきよりも乳首勃ってるぞ?」

 キュゥッと強く抓まれて栞は拓弥の肩に思わずしがみつく。

 拓弥は栞の顔を楽しそうに覗き込みながら胸への愛撫を繰り返した。

「拓兄ぃ…んぅっ…」

 栞が腰をくねらせながら拓弥の耳元で囁く。

 けれど拓弥は聞こえないフリをして鎖骨を舐めながら下着越しの愛撫を続ける。

 愛液が滲み出てヌルヌルになった下着を擦るたびに栞は切ない声をあげた。

「ねぇっ……」

「なに?」

「直接…触ってぇっ…」

 栞は腰を拓弥の手に擦り付けるようにやらしく動かす。

 拓弥は口元を緩めた。

「脱がないと触れないけど?」


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