Aランチで交差する(おまけ)
【おまけ】
「これが一織の時間割かぁ」
冠番組の収録を終えて、寮に帰ってきた陸は、一織から送られたスクリーンショットを開いて眺める。今どきは時間割を管理するアプリがあるらしい。
いったい一織は日頃どんなことを勉強しているのか、普段一織は大学でやっていることをあまり話さないから、こうして具体的に教えてくれるのは初めてだった。
「へぇ、結構びっしり入ってる。英語は必修なんだ……あとは」
興味津々で陸はスクリーンショットに書かれた文字を読んでいく。
必修科目は英語と論文演習、それから経済概論といったもの。あとは選択科目らしい。
「『マーケティング概論I』、『戦略としての広告』、『アイドル時代のコンテンツ消費』……わあ、アイドルも授業の題材になるんだ、すごい」
一つ一つ読み下して、それにしても、と陸は思う。
――なんだか本当に、科目がIDLiSH7の活動に関わりそうなことばっかりだ。
「一織、頑張ってるんだなぁ……」
時間割を見ているだけなのに、講義を一生懸命聞いて学ぼうとしている一織の姿が目に浮かぶようで、陸は知らず笑顔になっていた。
(一織がこんなに頑張っているんなら、オレも一生懸命やらなきゃ。一織が学んだことがちゃんと生かせるように、無駄にならないように)
ふつふつと心に熱いものが湧いてくる。――そういえば、明日はミニドラマの撮影があった。少し眠いけど、もう一度台本を読み返しておこうか。
新しい決意を胸に抱いて、陸は明日の仕事へ向かうのだった。
end.
+ + + + +
(当時からしても)2か月前のつぶやきネタに反応して書かせてくださいとお願いする、というやらかしをしてしまいました。
(つぶやき拝見当時はまだ1部も半分も終わってなかったので、とても書きたいと言えませんでした…)
でも本当に、本当に萌えましたし楽しかったです。一織が大学生って最高ですやん。夢ばかり詰めてしまいました。
せーさん本当にありがとうございました。
初出→'17/5/21
Up Date→'17/9/2
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