ヴァリエーション豊富なのは
浮いているだけ
浮いてみえる
うえからめせん
餓えた牙が鳴る
飢えた気配
ウエットな君へ涙を捧げる
餓えているのはどちらかと
迂回路
うかうかと寝てはいられぬ
羽化されたらお終い
羽化した涙
穿った目線を追いかけている
浮かぶ疑問符
うきあしだとうか
うきうきしてうろうろ
受け取り拒否
うごく
蠢く魑魅魍魎共
うさぎさんと檻の中
失うのはこわくないけれど忘れるのはとてもこわいね
失えないなにかを亡くす
失えるはずも捨てられるはずもなかった
後ろから迫る
後ろにご注意
後ろめたくないと言えば嘘になります
薄闇
うずうず
うずうずと青がきらめく
薄型レンズ越しのまばたき
薄皮一枚の背徳感
薄暗い過去を嗅ぎつける
嘘
うそ甘い
うそうそ、ぜんぶ
嘘が上手なわたしたち
嘘が呼ぶ声
嘘くさく照れてみせた
嘘しか告げない
嘘じゃないったら
嘘だって知ってた
うそだらけの不明
嘘つきのシナリオ
うそつきの魔法使い
嘘つきは裁判にかけよ
うそつき、幽霊なんかじゃないくせに
嘘でいいから頷いて
嘘と同じ濃さの珈琲
嘘に冗談、口から出任せ
嘘については謝罪します
嘘のことだけ忘れましょう
うそばかりがほんとうになる
うそばっかね
嘘も吐きたいお年頃
嘘をついてもいい時間
嘘をまとって眠る
歌
歌うたいを偲ぼう
歌えばいいと思うのです
歌えばいいよ（、喉が潰れて声が裂けるまで）
うたえないわ
沫雨明烏
疑わしきは罰せよ
転寝麻酔の効果はいかに
歌わない金糸雀
うちがわの肉を噛む
うちゅうでひとりだけ
宇宙に誰かいる
宇宙人三号は月に住んでいる
宇宙をプレゼントするには
うっかりと夢をおっことして
うっかり寝坊で全力ダッシュ
うつくしい鬼もやはり人の子
うつくしいかがやきを焼きつけて死ぬ
うつくしい髪色
美しい花
美しくなくっちゃ嫌
美しく人を愛すること
うつくしさは警告
うつくしいからだ
訴える罪の重さは軽すぎてとてもじゃないけどそっと受け止めきれるはずがない
現に残された夢
うっとうしい
うっとりとして耳を傾けるのは愛しい人の奏で続ける悲鳴という名の甘美な音色
うっすらとおわりがみえる
欝より苦痛なもの
腕時計が午後七時を指していた
腕の長さが足りず
雨天限定
うとうと
疎まれてあげる
うなずいてくれるまで帰しません
唸る鞭と猛獣使いの悲鳴
奪われた方が弱者なのだと略奪者は語る
うふふルフラン
うまいこといった策略
うまく甘えるこつは大丈夫と言わないこと
うまく育ててじょうずに育って
うまくできないオムレツみたいに
うまく笑えなくていいよ、うん、そのままの君でいて
生まれ変わったらなにになる？
生まれ変わりを信じてみたいな、なんて
生まれかわれば済む話
生まれた意味
うまれた法則
生まれてきた理由
海越しに届ける
うみにいこうか
海に還るテレスコープ
海へ閉じこもる
海より澄んだその瞳で
うめこむ代償
有耶無耶な自己
有耶無耶模様の愛情は如何？
紆余曲折ありません
裏表
裏返したホットケーキ
裏切ったのは誰だ
裏切り香るシンナー
裏切りだとか愛だとかそんなくだらないもので
裏切り者の春
裏切りロマンチスト
裏の裏まであと少し
ウラノスでなら祝福される
うらはらにしとど
怨みごとが毎日増えて
恨む気も失せた
恨むだけが幽霊ではない
恨めしいほどに
うらめしわびし
裏目に出す
うらやましいか？
羨ましいほどに幸せそうに笑う貴方に向かって小さく手を振ってそっぽを向いた
うらやみが僕を串刺しにくる
羨むくらい似合いの右手
うららかな愛が僕を縊る
五月蠅い雨など疾うに止んでしまっているのにね
うるさめの目覚まし時計
うれしいとは言えない
憂おうか
鱗が生える
鱗の一枚をそおっと剥ぎ取るみたいに
鱗を剥ぐあそび
うわきだろうか
浮気も嗜み
浮ついたキスをふらせて
うわべがうつくしいのはだいじなことなの
上辺に旋律
うん、いきなり通常運転に戻るのやめようか
うんざりコンフェッション
うんそうだね
うんと頷け
うんと綺麗な服で待っていてくれ
うんと遠くにあるらしいよ
運命が慟哭する夜明け前
運命だとか信じてる
運命は時として優しい