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1.はじまりはいつも雨

事実は小説よりも奇なりとはよく言ったものだ。これまでの人生、良くも悪くも取り立てて珍妙なことに巻き込まれることなくのんきに生きてきた私だが、ここにきて思いがけずとんでもない事態に見舞われることとなった。
先に言っておくと、この話の主役は私ではない。主役は、ナックル=バイン、シュート=マクマホンという、個性的かつ魅力的な妙齢の二人の男性なのであるが、語り手という立場である以上、私についてもある程度の情報はあった方がスムーズだろう。
年は二×歳、とある出版社で事務員をやっている。中肉中背。少年漫画を読むのが好き。オフィス街にある職場から四十分ほどで行き来できる古びたアパートで一人暮らしをしている。以上のとおり、特筆すべきこともない、凡庸な人間だ。強いて言うなら少し口が悪いかもしれないが、ストーリーへちょっとしたスパイスを加えているものだと思って許してほしい。
さて、前段はこれぐらいにして、さっそく主役に御登場願おう。まずは、私と彼らの出会いから、振り返らせていただきたい。

一 はじまりはいつも雨
季節は夏。その日は夕方から突然の土砂降りに見舞われたせいで、仕事帰りの私は、長ネギをはみ出させた買い物袋を守りながら、過酷なダッシュを強いられていた。傘なんて役に立ったもんじゃない。骨が折れてしまったので途中で道端に捨ててしまおうかとも思ったが、人間としてのなけなしのプライドが邪魔をしたので、粗大ごみ同然のそれも結局必死で抱えていた。きっと般若のような形相であっただろう。
なんとか最後の角を曲がり、ようやくアパートが見えてきて、ほっとひと息つこうかという瞬間。
私の視界の端に、信じられないものが映りこんだ。

「……、なに、あれ……?」

私の住むアパートには、オートロックの入り口から5メートルほど離れたところに小さな駐輪場がある。その駐輪場で雨をしのいでいるらしい者の人影が見えた。それ自体は特段珍しいことではないのだが、彼らの何が私を驚かせたかといったら、その見覚えのあり過ぎる容貌である。
遠目で見ても鮮やかに映える、真っ白な特攻服。隣の人は、色濃い紫の着物。その組み合わせに、物凄い既視感を覚えた。
降りしきる雨のことなんてもう少しも気にならなかった。もっとよく見えるように、何歩か近寄って目を凝らす。ここまでくると二人の顔も認識できた。その凛々しい太眉と、きっちりセットされた編み込み。
ああ、やっぱりそうだ。本当にそうなんだ。理由は分からないし、そもそも彼らが私たちの世界にこうして平然と突っ立っているなんてことは有り得ない。でも、そんな当たり前の常識を容易く塗り替えるほど、今私の目の前に居る彼らは、圧倒的に「本物」だった。瞬く間に心臓の動きが早くなり、体が熱くなる。
もちろん、私は彼らに会ったことなんて一度もない。でも、彼らのことをとてもよく知っている。単刀直入に言ってしまえば、私は彼らのファンなのだ。だから、頭じゃなくて本能で分かってしまう。彼らは間違っても完成度の高いコスプレイヤーなどではない、そう、紛れもなく――
「本物の、ナックルと、シュート…………」
あれだけ必死に守った買い物袋も折れた傘も、力の抜けた腕からするりと滑り落ち、びしょ濡れの地面に当たって無機質な音を立てた。その音で私の声はかき消され、目の前の二人には聞こえなかったようだ。
彼らは私に気づくことなく、気難しい顔で何やら言葉を交わしている。今頃になって気づいたが、二人はどこか周辺を警戒している様子だった。

今話しかけたら、やはり怪しまれてしまうだろうか。彼らの性格から考えて、この状況で全身びしょ濡れの見知らぬ女にいきなり声をかけられて、快く応じてくれるとは到底思えない。普段はなるべく空気を読んで行動をするよう心がけている慎重派の私としては、このタイミングでは彼らに話しかけるという選択肢は、普段ならまず取らない。
けれど、そんな私をこのとき何が突き動かしたかといえば、衝動というほかなかった。頭ではなく、体が勝手に小さな一歩を踏み出した。

「あっ、あの!」

今度は雨にかき消されぬよう、大きな声を出した。二人は初めて私の存在に気づき、こちらをじろりと見つめる。
ああ、すごい、本当にあの二人が今目の前にいる。しかも、私の呼びかけに反応し、しっかり目を合わせてくれている。その興奮が私の頭を混乱させ、続ける言葉を見つけるのにひどく時間がかかった。

「……わ、私、あの、えっと……!!」
「誰だ?」

私の言葉を遮るように、厚い唇から低い声音。ナックルが私を睨みつけ、そう尋ねたのだった。彼らにとっての私は、見ず知らずのびしょ濡れ女。そんな輩が妙に緊張した様子で雨宿り中の自分たちに突然話しかけてきたら、怪訝に思うのも無理はない。私は彼らのことをとてもよく知っているが、彼らは私のことなんて知る由もないのだから、当然のことだ。
ただ、一方で事実として、私は二人にとって怪しまれるような人物ではないことは断言できる。というか、うまく言えないが、二人が警戒するに足るほどの人物であるはずがない。なんとかそれを伝えなければ。

「私は、決して怪しい者ではなく……」

咄嗟に出てきた言葉は、ドラマや映画でよく登場する怪しさ満点の決まり文句だった。まさか人生でこんな台詞を使う機会があろうとは。
案の定説得力は皆無だったようで、シュートの眉間の皺がいっそう深くなったように見える。だめだ、別のやり方で弁解を図る必要がある。そうだ、この手があった!

「ね、念能力だってまったく使えないから! ただの一般人です」
「一般人は、そもそも念の存在自体、普通知らねェはずだが?」
「あ」

中途半端に知識があるせいで、逆に墓穴を掘ってしまったようだ。経験値が皆無なせいで、どうにも塩梅が難しい。

「けどまあ、念能力が使えねェってのはマジみてェだな。何も感じねェ」
「はい」
「ならば聞くが、オレたちに何の用だ?」

今度はシュートが口を開く。そう直球に問われると、実は答えるのが苦しい。何せ、本来なら別世界の住人のはずの彼らが目の前に現れたので、心のボルテージが上がって、思わず話しかけずにはいられなかった、というのが真相なのだ。これを正直に言っては、いよいよ言動が意味不明な輩として、ますます怪しまれる。
というか今更ながら、二人は今いるこの場所を、自分たちがこれまで生きてきた世界とは違っているという認識を持っているのだろうかと考えた。それは結局、どうして彼らが今ここに居るのかという最も重要な疑問に行き着いてしまう。この話を尋ねるには、もう少し二人に信用してもらわなければならない。そして、私の部屋に綺麗に全巻揃っている、彼らが登場するあの作品をどうにかして見せる必要もあるだろう。そのためには、まずゆっくり私の家で話ができる環境が必要になる。
ポンコツ頭は未だかつてないほどの高速回転を叩き出し、瞬時に適切な結論を導いた。

「あ、雨宿り、していきませんか。私の家、ここの二階だから」

やはりこの突然の大雨には困っていたらしく、少しは心が動いたようで、二人は顔を見合わせた。よし、ここでもう一押し。覚悟を決めなくては。

「信じてもらえないかもしれないけど、私はあなた達のことをずっと前から知ってる。ナックルとシュートって名前も、二人がビーストハンターとUMAハンターってことも、二人の念能力も、キメラアントとの戦いで起こったことも、全部知ってる。嘘じゃないんです」
「なっ……!?」
「どういうことだ!?」

思ったとおり、効果はてきめんだった。ハンターにとっての情報は、時に命より価値が高い。私のようなモブ一般人がそこまで知っていると聞けば、彼らが仰天するのは当然のことだ。真剣な顔で食いついてきた二人に対して、私は努めてにっこりと微笑んで見せた。

「その理由もお見せします。どうぞ、私の部屋へ」

***

こんなタイミングでの来客を予想できたはずはなく、残念ながら部屋はそれなりに散らかっていた。初対面(?)の男性を招き入れるのに若干の抵抗はあったが、今はそれより優先すべきことがある。
二人を居間に案内し、ちゃぶ台に着いてもらう。駐輪場の屋根で雨をしのいでも、横降りの雨のせいで濡れているようだったので、新品のタオルも渡した。私も一旦寝室に戻り、不愉快なびしょ濡れのスーツから綺麗めの部屋着に手早く着替えた。

居間に戻ると、二人は私の部屋に興味があるのか、はたまたそれ以外にやることがないからか、私の部屋の内装をきょろきょろと見回しているところだった。彼らが登場するあの漫画では、基本的に仕事や冒険の現場でストーリーが展開するため、登場人物たちのいわゆる実家のようなものはあまり出てこない。だから、彼らの価値観に照らすと私の部屋が珍しいのかどうかはいまいち判断できなかった。

「お待たせしました」

冷たい麦茶を注いだグラスを二人に勧めて、私は二人の正面に座った。ナックルもシュートも、麦茶には目もくれず、私の方をじっと見ている。

「それじゃ、早速教えてもらうとするか。念も使えず、ハンターでもないあんたが、何でオレたちのことをそこまで詳しく知ってるんだ?」
「はい。えっと、私は『これ』であなた達のことを知りました」

件の漫画を全巻、ずらりとちゃぶ台に立てて並べた。その中で二人が表紙に描かれている22巻を取り出してみせると、彼らの表情がみるみるうちに驚愕の一色に彩られた。その気持ちは解る。無理もないだろう。

「これは……漫画、か?」

私が差し出した22巻をぎこちなく受け取ったナックルが、中をぱらぱらと見ながら、信じられないというように言った。シュートも横から内容を覗き見ている。
ゆっくりと頷き、私は静かに続けた。

「この世界では、あなた達はこの週刊少年漫画の登場人物。私はずっと前からこの漫画のファンだから、二人のことも知ってたの」
「オレたちが、漫画の登場人物……にわかには信じがたい、が……」

シュートは丸い大きな両目をゆっくりと数度瞬かせながら、低く呟く。

「これ、他のもちょっと読んでいいか」
「もちろん」

一方のナックルは私の許可を得ると、他の巻を手に取り、速読するようにページを素早く送っていった。その表情は真剣そのもの。自分たちが実際に体験した出来事と比べて相違ないか、確かめているようだった。

「驚いたな。本当にオレたちの話が描いてある。ゴンとキルアとの割符争いと、キメラアントたちとの戦い……どれをとっても、オレの記憶と全て一致する」
「そうか……オレたちが実際に体験したことが、ここでは漫画の中のフィクションという立ち位置になっている。ならば、ここは、正真正銘、オレたちの住む世界とは違う世界なんだな」

その言葉を聞き、私は改めて身震いした。ナックルとシュートの反応から、いよいよ確信を持ったのだ。私の目の前で今起こっているのは、二次創作で頻出する『逆トリップ』と呼ばれる現象なのだと。

「ああ。アイツが言ってた、オレたちを別世界に飛ばすってのは、本当のことだったんだな」
「? アイツって?」

私は思わず尋ねた。少なくとも作中には、ナックルとシュートと相対した誰かがそんな台詞を言ったシーンは無かったはずだ。自慢じゃないがキメラアント編は、暗記してしまうほど読み尽くしているから解る。

「あぁ、オレたちがついさっきまで戦っていた念能力者のことだ。要は、オレたちをここに飛ばした張本人になるな。特質系の能力を持っていて、名前は――」
「待て、喋りすぎだ、ナックル。この女が奴のスパイや念人形という可能性はまだ残ってる。アイツの名前や能力名を口にすることが、何かのトリガーになっているかもしれないだろう」

ごく自然な会話の流れで見ず知らずの私に色々教えてくれたナックルと、それを隣から注意深く諫めるシュート。いかにも漫画にそのまま登場しそうなやり取りに、私はそのすれ違いの焦点が自分自身であることをすぐさま棚に上げて、それが目の前で繰り広げられていることに、たまらなく嬉しい気持ちになっていた。
一方で、常識で考えればシュートの意見は確かにもっともだ。イルミやシャルナークのような高度な操作系能力者の前では、対抗する念能力を持たない私のような一般人は、本人にその気がないままスパイにも念人形にも、爆弾にさえ容易く変えられてしまうようだったから。

「んだとコラ、おめェにはこいつがそんな風に見えるのか? こうして漫画を見せてくれなきゃ、オレたちは何も解らないままで、今居るここが本当に別の世界だって気づくのにすら、えらい手間取ったに違いねェ。どっちかっつーと恩人だろうが」
「だからこそ、罠かもしれないと言っているんだ。仮にここがアイツの作った世界で、そこに今こうしてオレたちを閉じ込めてるんだとしたら、その中にはアイツの作った罠が張り巡らされていると考えるのが当然だろう。見知らぬ場所に放り込まれたオレたちに対してやけに親切に接する女なんて、いかにも引っ掛かりそうな罠じゃないか」

あっという間に、私が怪しいか怪しくないかという話で、二人の口論はみるみるうちにヒートアップしていった。偶然にしては出来上がりすぎているというシュートの話は確かに筋が通っていて、一方のナックルはやや感情論に拠っているという印象だ。このままではナックルが負けてしまい、私にあらぬ疑いがかかってしまう。それでは困る。何か良い方法はないだろうか。

「いいか? お前も見てただろうが、能力を発動される前に、アイツにはオレのポットクリンを憑けてある。オレの天上不知唯我独損の能力は知ってたみてェだし、無駄にオーラを消費するようなことはしねェよ。遠く離れた場所にいるオレたちにわざわざ能力を使って攻撃する必要性は限りなく薄い」
「そんな確証がどこにある? ここで誰にも邪魔されないうちに、止めを刺すつもりかもしれないだろう」
「いや、オレたちを突破してもあそこには沢山ハンターがいた。おそらく今頃アイツはポットクリンが何をしても振りほどけないことに気づいて、守りの体勢に入ってるはずだ。オーラが切れて『絶』状態になる瞬間をぎりぎりまで引き延ばす魂胆だろう。最後は引き返して逃げるにしても、オーラの残量がゼロじゃまず逃げ切れないからな」
「まあ……それもそうだが……」
「だろ。こっちにいる間に、アイツがオレたちに手を出すことはしねェだろうよ」

お、どうやら今度はナックルが理詰めで押し返したようだ。シュートも何やら言い返せないようで、面食らっている。
というか、彼らはさっきからかなり重要なことを話しているような気がする。ここまで出てきた話を整理すれば、本人たちに訊くまでもなく、どのようにして彼らがこの世界にやってきたのか、おのずと解りそうだ。

ナックルとシュートは、ついさっきまである念能力者と戦っていたという。その者は特質系の能力者で、二人に対して『お前たちを別世界に飛ばす』旨の発言をした。なお、能力発動前にナックルはその者にポットクリンを憑けた。能力発動後、ナックルとシュートはこの世界にやってきて、あそこで雨宿りをするに至った。そこに偶然にも例の漫画のファンである私が通りかかり、この漫画の存在を二人に教えた。そんな私をシュートはその者の罠ではないかと怪しんだが、ナックルはその者がわざわざ今オーラを消費してまで自分たちを攻撃することはないだろうと言っているのだ。
……うん? 何だかおかしくないだろうか。前提が、違う気がする。

「ちょ、ちょっと待って! 大事な話に口挟んでごめんなさい」
「何だ?」
「あ、あの。ハコワレって、ポットクリンを憑けた相手とナックルが一定の距離離れちゃうと、解除はされなくても、カウントダウンは進まないんじゃなかった? それだと、元々二人がいた世界でポットクリンを憑けてハコワレを発動してても、今ナックルがここにいる以上はオーラが減らせないから、相手を絶にすることはできないんじゃない……?」

そう、私はそういう認識でいた。そうでなかったら、一度ハコワレで殴ったきりのヂートゥをわざわざ危険を冒して二人が待ち伏せるあのシーンなんてある筈がない。ちなみに、あのままヂートゥが予定どおり走ってきてくれれば、ナックルとシュートのヒットアンドアウェイ戦法が作中で見られたのに、と私がいつも残念に思っていたのは余計な話なので伏せておく。

「……それも、この漫画に載ってたってのか?」
「そう。キメラアントのヂートゥを待ち伏せたエピソードを思い出したの」
「……ふ、」
「はははっ」
「、え?」

何かと思えば、ナックルとシュートが顔を見合わせて噴き出した。今し方のピリピリとした空気が嘘のようだ。何故笑われているのか全く解らず、私は二人の顔を交互に見る。

「おめェ、相当詳しいな。感心しちまった」
「えへへ、それはどうも……。って私は褒めてほしいんじゃなくて、」
「ああ、今の話は正しい。……いや、『正しかった』と言うべきか」
「どういうこと、シュート?」

尋ねると、シュートはナックルに目線をやり、上機嫌に顎を小さく動かして私を示した。『言ってやれよ』というジェスチャーだろう。

「オレから説明するぜ。おめェが知ってるキメラアントとの戦いは、今のオレたちから見ればだいたい半年ぐらい前のことだ」
「あ、そうなんだ」
「で、その半年の間、力不足を痛感したオレはいっそう修行に励んだ。その分、ハコワレもパワーアップした」
「と言うと……」
「ペースはだいぶ遅くなっちまうが、どんなに離れたところにいる相手でも、オーラを削れるようになったっつー訳だ」
「わああああああ! それほんと? ナックル、すごい!」
「あまり褒めると調子に乗るからよせ」
「何だとコラ!」

なんということだろう。今目の前にいるナックルは、私が知っている彼よりも更に強く成長しているのだ。そんなナックルをからかいながらも、どこか誇らしげな顔をしているシュートも、きっと同様なのだろう。そんな二人の姿を、文字どおりこの目で見られる日が来るなんて、夢のようだ。ファン冥利に尽きるとはまさにこのこと。

「話を戻すが、アイツのオーラの総量からすると、アイツのオーラがトぶのは大体一週間後ぐらいだと思う」
「そうか。ならば、それまでに奴の能力を解除する方法を見つけるか、見つけられずとも一週間経てば帰れる、ということだな」

二人がこの世界に居られるのは、最長でも一週間なのか。意外と短い。それだからか、ナックルもシュートもあまり悲観している様子はなかった。
よく見る逆トリップでは、そのキャラクターが元いた世界に解決すべき問題を置いたまま来てしまっていたり、そもそも学生だったりするので、すぐに帰らないとまずい理由が色々存在する。加えて、いつ帰れるかについては見当がつかない場合が多い。そのため、ヒロインと一緒に帰る手段を血眼になって探したりするシーンもよくあるのだが、今回はそんな展開とは無縁のようだ。皆が平和な気持ちでいられるなら何よりである。

「そうだ! その間、うちに住むっていうのはどう?」

私の突拍子もない提案に、二人は面食らったような反応をした後、顔を見合わせた。

気づけばもう雨は上がっていて、暗雲の合間から太陽が照れくさそうに顔を出している。

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