以前の日記に載せていた妄想文の一部です。パラレルとエロ多め。
遅ればせながら復活祭(呂遼)
2006/11/01
「やっと戻ったか、張遼」
自室の扉をあけたとき、真っ先に目に入ったのは机に腰掛ける呂布の姿だった。
「呂布、殿…?」
ぽかんと口を開けて戸惑うように名を呼んだ張遼には構わず、呂布は机の上の干菓子をひょいと口に入れる。扉を閉めて張遼はその隣に立った。
「何かご用でしたか?」
「別に用があったわけじゃないんだが」
ぽりぽり、と干菓子を噛む音がする。
「どうしているかと思ってな」
「…ご覧の通り、壮健です」
「そうか、まあ俺もだ」
「お忙しいですか?」
「そうでもない。うるさい奴は多いが」
美味いなこれ、と盆に手を伸ばす姿を見つめていると、呂布は顔を上げ、にやりと笑った。
「老けたな、張遼」
父上、と扉の向こうから声がした。
気付くと、もうそばに呂布の姿はなかった。
「お客人でしたか?」
竹簡を手に入ってきた張虎がきょろと辺りを見回す。
部屋には張遼と張虎のふたりきり。
「いや、ひとりごとだ」
少し困惑気な顔をしてそうですか、と言う息子に同じような表情で退出を促すが、まだ部屋を見渡している。
それに苦笑して肩を押すと、自分と同じほどの図体はやっと出て行った。
部屋に静寂が訪れる。
呂布が座っていた場所をそっと撫でる。かすかに残る温もりは、記憶の中から呼び戻されたものなのかもしれない。
「いったい、今頃何をしにいらっしゃったのやら」
呆れながらも笑いがこみ上げてくる。
「老けた、など…。まったく、ご自分が亡くなられてから何十年経ったと…。しかも忙しくもないというのに、ほんとうに今頃」
やはり薄情なのは自分ではなく呂布の方だと張遼は思う。
それだけの年月が過ぎたにも関わらず、まるで昨日も会ったような態度で。
あまりにも普通の邂逅にかえって現実感は薄く、儚い。ともすれば夢だったと思いそうな。
それでも盆の中をみやれば、菓子は確かになくなっているのだった。
パッピーハロウィーン!(遅いよ!)
あっという間に11月ですね!
昨日やりたかったけど出来なかった『ハロウィン記念呂布殿一日復活祭de呂遼』を遅ればせながら本日ダカダカと打ち込ませていただきましたハッピーハ(略)
呂遼とか言いながら張遼多分50代だよわはは!(ひとりよがりなもえ)
そこはかとなく、拍手お礼文とつながっているかんじです。
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