夢と京都と転校生

『はぁ…』


あの後私は鴆さんの手当てをしてから帰った。
余り酷くないものの、ガスを吸ってしまってるし、鴆さんは元から体が弱いため安静にするようにお願いした。

家に帰ってもご飯を食べる気にならず、朝も抜いて学校へ来た。


『う゛…だるい…』


「おはよ!!みのりちゃん!!」


『!!奴良くんか…びっくりした…』


いきなり肩を叩かれびっくりして後ろを向くとリクオが立っていた。


「あ!!カナちゃんもおはよ!!」


カナちゃんを発見すると駆けていくリクオ。
チクリと胸が痛んだ。
しかしリクオはあろうことか私の手を握ってカナちゃんのところへ行ったのだ。


『ちょっ…奴良くん!?』


「ん?」


『ん?じゃないよ!!なんで私も道連れ!?』


「あはは!!」


『はぁ…』


なぜか幸せそうなリクオ。
私はため息をついた。


そのとき。


「やぁ、君達…ごぶさたぁあ…あの時以来だねぇ…」


後ろから黒いオーラを纏った清継がやってきた。


『ひいっ!!』


お化け系がやたらだめな私は奇声をあげてリクオの後ろに隠れた。


「みのりちゃん…」


リクオは苦笑で私の頭を撫でる。

そんな私に清継は傷付いた顔をしつつ言った。


「君達…見たよねぇ!!見たよねぇ!!」


『…何を?』

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