突然の来客
ブース。来なくて良いのに何で来てんだよ
みてみて〜こんなとこにゴミ箱があるよ!!ここに捨てちゃおうよ!!
うわっきたなっ近寄るなよ!!
昔は人が信じられないなんてことなかった。
普通にみんなと遊び、みんなが大好きだった。
でもあの恐ろしいいじめが始まった。
いじめが始まっても、私はみんなを嫌いになんてなれなかった。
信じ続けていたら、いつのまにか収まっていた。
でも中学では酷くなるばかり。
私は次第に心を閉ざしていった。
それからだった。
私がなにもかも信じられなくなったのは。
私なんか、私なんか
ずっとそればっかだった。
でもアニメのキャラなら…リクオなら平気かも。
そう思った。
…でも無理だった。
一度閉じた心は、開かなかった。
信じたくても信じられない自分が憎かった。
でも…
【なぁみのり。…お前奴良組に入る気はねぇか?】
…嬉しかったんだ。
でも私には無理だ。
ごめんね、リクオ―…
『ごめん、なさ…ごめ…なさ…』
「…悪かった。野暮なこと聞いちまったみてぇだな」
『い、え…私、が、悪いんです。私が…』
過去の体験から、自分をけなすことしかできない私に、リクオはこう言ってくれた。
「過去に何があったか知らねぇが、あんまり自分を責めるんじゃねぇぞ、みのりは俺達にとっては大事な存在なんだからな」
『!!…ありがとう、ございます…』
その一言で、私は心が軽くなった気がした。
必要とされる
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