The infinite worldメモ | ナノ



ふんわりイメージ




 
何度も何度も何度も壊してやり直した。
その度にこの美しい惑星は滅びを迎えた。
滅びの惑星は、再生しても滅びへ向かう。
私の力では、もうこの惑星を守れない。
ならば、この手で全てを終わらせよう。
世界が、綺麗なうちに。守るために。
"現在"を壊そう。"未来"すら生まれぬほどに。


このほしは、もうわたしとあなただけのものではないの。ここにはわたしのこどもたちがいるの。
このこたちをまもれるのならば、わたしじしんはどうなってもかまわない。
あなたがこのこたちをきずつけるというならば、わたしはあなたにさからうわ。
いまをまもるの。みらいにつづくために。


さて、と。此処が最後の希望の世界って訳か。
過去が変われば未来も変わるんだろ?
滅びの未来に種を送ろうか。
人類が宇宙や自然に敵わないなんて、そんなの夢物語だね。
さあ、ちょちょいっとエデンを作ろうか。
過酷な未来も生き延びてくれよ、子供達。
俺はそれを見ることはないだろうけど、全てを託すからさ。


あら、貴方が過去世界の私って訳なのね。
貴方の目論み通りになったみたいよ。
並行世界は同一魂の存在で繋がった。滅びの未来で生き残った始祖達は、複数いるらしい。
ただ、目論み違いも起きたの。未来を生きる彼らに過去など所詮歴史。始祖達が滅んだ今、過去を伝える者が未来にいない。敵対する者が生まれたわ。それも、沢山。


なるほどね、滅びの未来の俺は上手くやった訳か。
そして、貴女が未来世界の俺なのかな?
力はどうだい、発揮できそうかな?
さてさて。イレギュラーなんて想定内。
こちらもちょちょいっと反撃と行こうか。
The infinite world計画の始動ってね。


火炎の世界に送られた始祖達は、竜人として。
いずれ来るべき過去での戦いに備えた。
しかし、時は進みすぎた。
今はもう、使命を伝える者がいない。


流水の世界に送られた始祖達は、魚人として。
いずれ来るべき過去での戦いに備えた。
しかし、時は進みすぎた。
今はもう、使命を伝える者がいない。


闇森の世界に送られた始祖達は、翼人として。
いずれ来るべき過去での戦いに備えた。
しかし、時は進みすぎた。
今はもう、使命を伝える者がいない。


化石の世界に送られた始祖達は、獣人として。
いずれ来るべき過去での戦いに備えた。
しかし、時は進みすぎた。
今はもう、使命を伝える者がいない。


機械の世界に送られた始祖達は、機人として。
いずれ来るべき過去での戦いに備えた。
しかし、時は進みすぎた。
今はもう、使命を伝える者がいない。


現代の世界は、危機を知らない。
繰り返す過去を食い止める最後の砦が"現在"であることを知らない。


未来の世界は、危機を知らせる。
最後の砦である"現在"を守れば、未来の世界でも平和に過ごせると信じて。


未来の世界は、現代の世界を拒絶する。
最後の砦である"現在"を壊せば、未来の自分達が存在する世界を守れると信じて。


すべて、つないで、まもってみせる。

全て、繋いで、壊してやろう。


あなたは"何"を守りますか??






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