「襲っていい?」
「スガさんでもこういうの見るんですね…」
私の手にはエロ本。
表紙には、お胸の大きいナース服のお姉さんが言い表せない体制で写っている。
スガさんを待ってる間、部室の掃除をしていたらスガさんのロッカーが開いていて中を覗いたら、これが入っていた。
「うっわ、なにそれ!?」
「えっ、スガさんのロッカーに入ってて…」
スガさんは私の手からそれを取れば、平然とパラパラと中を見る。
なんか…ドキドキする…!
スガさんもそういうの見るんだ…。
「んや、これ俺のじゃない。旭の」
「旭さんの!!?」
それもそれでものすごい驚きが。
「スガさんのじゃないんだ…。スガさんは紳士ですもんね」
いつもスガさんは、とても優しい。
すると、スガさんは私の前に座り、おいでおいで、と手招き。
おずおずと私はスガさんに抱きつけば、ぎゅううっと強く抱きしめ返される。
「…どうかしました?」
「俺、紳士なんかじゃないべ?いつもなまえのこと抱きしめたいって思ってるし、キスしたいって思ってるし…」
腕を解かれ、優しくキスされる。
「それに、襲いたいって思ってるべ?」
ニヤリと笑って押し倒された。
けれど、頭が床にぶつからないように支えてくれたり、やっぱりスガさんは優しいなぁって微笑めば、
「……なんだよ」
少し拗ねた顔をされた。
きっと私がもっと焦ると思ったんだろう。
「へへ、やっぱりスガさんのこと好きだなぁって思いました」
スガさんは私の頭の横に置いていた両方で自分の顔を隠した。
私は起き上がってスガさんの顔を覗き込む。
「スガさん?」
「なまえ、ほんとにズルいよなぁ。なんでそんなに可愛いの」
「……やめてくださいよ」
そんなことを言われたら照れてしまうじゃないですか。
「ほんとに襲っていい?」
「……スガさん変態だ」
「そうだべ?試してみる?」
「遠慮しますー」
でも、いつか襲ってほしい、なんて言ったらびっくりされちゃうかな?
「襲っていい?」
(いつか言ってみようかな)
あとがき
変態なスガさん最高。
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