黎明の月 | ナノ


ちょっとそこのお嬢さん
二十日ではありません
少しの熱と二つの約束
揺れる光
穴から見る丸い青
きっと彼は獣か鬼の子
子供体温は迷子にならない
赤い目玉が二つ
淡く染まる熱に
それはたった四文字の
陽炎の先の熱情
小さな箱庭の唄
貴方がいればと君は言う
天狗様の鼻先
貫く瞳のその意味を
二人の泣かない青鬼
地獄の軒先
瞳に満ちる
凪いだ潮風に小鬼が笑う
想いの背比べ
いのちのいと
そうして私は見付ける
始まりの眼差し



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