Last*Lost
info || new || main || clap || res

03


バックバッグの一件があった次の日。


早速修行のはじまりだ。



「ジンジンジンジンーッ! 私、一応前まで使えてたんだから感覚分かるし(嘘だけれど時間もったいないもの)
即!ちみっと!優しく!ドカンと!精孔開いてー」


「俺そういう修行みたいなのは教えるの向かねェけど……ゆっくり開いた方が確実だと思うぜ? 考え直さねぇか?
死んだら……えと、本当ごめんな、墓は作ってやるよ。あと、やめるなら今。

ま、一回閉じたのをもう一回こじ開けるんだから普通よりは開きやすいと思うが…」

なんだその不吉な言葉は。

だっ、大丈夫だよね、

トリップものは助かるのが定番だし!


私も大丈夫だと信じて。


「お願いしまーす!」




私は構えるのだった。








「いや、戦うんじゃねーんだから もうちょっとリラックスはできねーの?!」



「え、あ、そかそか。」


うっかりやっちゃった、というような顔をして、じゃ、とジンに背中を向ける。




背中から押されているような、あたたかい気を感じる。


「いくぞー」



ふにゅっとしていたものが急に硬く鋭くなりドスンと落ちてきたような
そんな衝撃。


「ッッっつッッッっうぁっ?! うあああぁぁぁあ!!?」



これが、念、か。


垂れ流すと危ないんだよね、
身体に留める感覚。気を身に纏う感覚。

自然と円を思い浮かべる。





あ、できた。



「……お前何気に初心者だな?」



ばれた。



「て、纏と発しかできなかったんだって!」

言い訳してみる


「なんだよー、精孔開けばいいってもんじゃなかったじゃないかー」

によによ、とジンにみられる。


ピキッピキピキッ



「今にみてろ……」




一人でも修行はできるんだぞっ!てことを証明してやるぅぅうぅうぅぅぅ!




****************************************



「ジン、リオちゃんのことだけどーー」

「あー、エレナ。気にすんな、俺がなんとかするし。」


「そういうことじゃなくって、よ!
ここにくることの凄さを分かって言ってるの?
あの子、念はめっきり初心者みたいな様子だったじゃない!
そんな子がどうしてここにこれたのよ! いくらさっきやっと念孔開たところとはいえ、以前までは使いこなせてたんでしょ?

それが、初めて念をつかうような感覚だったじゃない…」


「ま、それだけ大技ぶちかましたんだろ。

しかも。ここにきたのは偶然らしいぜ? 行きたいところには行けてねぇんだ。それってもともと下手だったんだと言えないか?」


「そうなら、いいんだけれどね…」



もし、あの子の全てが演技だったとしたら。



あなた、どうするのよ、



ジン。





  






「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -