Last*Lost
08
【夢小説機能】
「観念なさい。」
ごそごそ
「貴方達はもう逃げられないわ。」
うんしょっと。
「一 姫 を ほ っ て こ の 学 園 か ら 出 て 行 き な さ い と い っ て い る の よ。」
うにうにっと。
「今なら何も追及しな」
「HAHAHAHA!!!
莉麻様 RE・BORN!」
拘束をすり抜けてみた。
「んなっ、
……あなたは逃がせないようですね。」
え?
「ココで始末しなければ後に響きそうですわ」
ま ぢ で す か 子 荻 さ ん 。
ちなみに私はただの一発芸・縄抜けをやっただけだ。
こんな宴会芸をなぜに?!(違
と。
ぐいっ
「うへぁっ?」
世界が傾く。
違う。私が……
私が傾いていた。
「ははは、助けに来たぜ、お姫様。」
「潤さん…!!」
お姫様抱っこ、にしては頭に血がのぼる様な抱え方だ。
というか ふらふらしてきたし。
「頑張ってるじゃん、いーたん。」
「赤き、征裁、ですか。」
鋭い視線で子荻ちゃんは哀川サン、じゃない。潤さんを睨んだ。
「私のことは知っているみてーだな。ははは、光栄なこった。」
「貴女についてはこの学校の入学式にきかされましたよ」
忌々しいものを口にするように話す、子荻ちゃん。
「あの、潤さん。」
小声で話しかける。
「私、行かなければ為りません。」
「ん。」
それは良いという意味か?
まぁ、とりあえず、
「失礼しますね!」
そうして私は、
問題のあの人を探しに行ったのだった。
******
「逃がしてよかったのか?」
ニヒルな笑みで話しかける潤さん。
「貴女がいては追えませんよ。
まあ、その代わり、私以外の子たちがどうするかは、わかりますよね。
それこそ大丈夫なんですか?」
「まー多分大丈夫だぜ。
あいつ、目的もって行動してるみたいだし、暴走することは無いだろう。」
「それほど信頼のおかれた人物なのに、何故調べがつかなかったのか、
これは考える必要がありますね。
まぁ、この場は引きましょう。
そのほうがお互い賢明でしょうし。」
子荻はそういって去っていった。
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えーと
どこだろう、、、
私は玉藻ちゃんを探して校舎を走る。
なんとしても、彼女を、
なんとしても彼女たちを。
死なせないため。
無為式で構成された
皮肉なる運命や縁に
打ち勝つためにも。
必死で走る。
必死で走る。
誰も死なせてなんてやらない。
それが、
今の幸せじゃないかと思うから。
……なんて自己満足気味なこといっては見たものの、現実って。
なんか。
厳しいよなぁ。
トリップ物の特権、発揮できますようにとだけ、思っておこう。
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