Last*Lost
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答えなんて出なかった





ええと。 これはあれか。

ハンター試験でハンゾーいってたもんな

「ゴンくらいの頃から人を殺してた」って



そのはじめてが、今なのか。

なぁハンゾー
お前なんでそんなに泣きそうな顔してんだよ

ていうか、泣いてる。

暗部ってそのためにあって、そんな汚い面を背負うという仕事に誇りを持ってたんじゃなかったのか…なんて思いつつも

今泣いているハンゾーがハンゾーらしくて、少しホッとする。

雨にぬれるハンゾーに、后三郎さんに会った時の自分が重なってみえて 思わず手を伸ばした



ハンゾーが手から逃げようとしたのでそれをつかんで無理やり引き寄せる。


「大丈夫」


まるで自分に言い聞かせるみたいに


「大丈夫、だよ」


みつめて、そっと静かにつぶやいた。


「俺は人殺しになっちまったんだ…何が大丈夫なんだよ……
理由があれば殺してもいいっていうつもりか?」

少し震えてぼそりとハンゾーが言う

「いやいや、残念ながら俺はそれに答えは出せないけど…
殺しにしたって種類があるし…命はって助けてもらったら相手を殺したことには変わりないけど
それって命背負って生きろってニュアンスのものにもなるしさ。まあそれも自己満足って一言でくくっちゃえるから微妙だよね


まぁでも、少なくともハンゾーはハンゾーのままだ。
人殺しだろーが何してよーが、ハゲで不器用で口うるさくてハゲで」

「おい『ハゲ』二回言ったぞ」



そんなハンゾーの突込みは無視して深呼吸し、言った



「俺の大事な友達のハンゾーだ」






答えなんて出なかった
これは偽善で逃げだけど
思うようにやったっていいような気がした









  






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