Last*Lost
おかーさん。
キキョウさん…俺のお母さんにあたるわけだけど、何かと俺に会うたび女装させようと意気込んでるんだよね。
普段普通に優しいのだけど普通にその思想が怖いよ!
ちなみに過保護といえば屋敷から出られないこと、ゴトー達が堅物で全く遊んでくれないこと(流石執事)、そしてーーーーー
ーーーーーーーーー俺が殺しを知らないこと。
いや、嬉しいよ。普通に暗殺一家で暮らしてるのに、俺、人殺した事ないとか。
でもね、イルミとかイルミとかイルミとかは俺の年の頃には外出しては仕事してたらしいのだよ。
これは、みんな過保護だから?
ゼノおじーちゃんもシルバ父さんもキキョウ母さんもイルミにいも。ミルキはわかんないけど。
俺をなんか大切にしてるみたいで、俺の前じゃ血みどろ話しないんだよ。
だから、みんな俺の事、ちょっと動ける歳の割には賢い普通の子として思ってくれてて、扱ってくれてて。
有り難いのになんか俺が何もできないみたいで悔しかったり申し訳ないのでいっぱいだ。
ま、だからって暗殺とか無理ですよー
命の重さは身にしみてる。それを背負えるほど俺は凄くない。
ん?まてよ、そもそも俺、みんなが何の仕事してるか知らされてない。
このまま知らせず一緒に暮らすつもりなのかな、それともゾルティックの名を出した時点でこっちがわかると判断してるんだろうか。
むーん。
考えても分からないのは困るよね。
と、ノックの音がした。
「はいるよ」
はいってきたのはイルミ。
手には何故か可愛いピン留。
イルミとセットでみたら違和感ありすぎて笑そうになる。
「どしたの?いるにい。」
「これ、最近タクト髪伸びてきてたから留めたら可愛いと思って。」
… (^ω^)
「おれはおとこだーああ!」
俺は部屋から走り出した。
イルミが必死に追ってきてたのはわかっていたけど、逃げずにはいられなかったんだ。
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