■丸くて甘いB

遙の口から聞く甘いおねだりに、興奮が隠せなかった。

体の内側からこみ上げてくる熱い思いが、真琴の中心を硬く煮えさせる。

「ハル…ガマンできないの?」

「も……早く……」

罪悪感と満足感…
相反する気持ちが胸を締めつけ高鳴らせる…

真琴は遙に挿入されたままになっていたキャンディーの持ち手である二本の白い棒をまとめて掴み、グリグリと掻き混ぜた。

「やっ…あ…っ!
それ、や…だ…っ…あっ!」

遙は逃げる様に腰をよじりながら涙の浮かぶ瞳で真琴を見つめ、切なげに懇願すように言った。

「まことの…が…いい……」

ーハルがこんな素直に俺を求めてくれるなんて…ー

真琴は2本の白い棒をゆっくりとまとめてズルっと引き抜いた。

2つの玉が狭い通路を通り過ぎる刺激で、遙がビクンと体をしならせる。

真琴は濡れて光る二本のチュッパチャプスをまじまじ眺める。だいぶ小さくなっているそれを二本とも口へ放り込んで、ペロペロと舐めた。

「まこと…汚い…」

「そんなことないよ…
甘くて…ハルの味がするよ?」

にっこりと微笑むと遙は顔を赤らめ目を逸らす。キャンディーを食べ切ったところで真琴が聞く。

「ハル…どうしたい…?」

「……顔……」

遙が蚊の鳴くような声で小さく言う。

「…ん…?」

「顔…が見えない…」

ドキンと鼓動が鳴る…

途端に満足感よりも罪悪感が募っていくのを感じた…

真琴は手早くシャツとズボンを脱ぎ捨てると、床に這いつくばっていた力の入りきらない遙の体をグイッと起こしてやりながらそっと抱き寄せた。

「ハル…体こっち向けて…」

遙に真琴の太腿をまたがせ、向かい合って真琴の上に座らせる。真琴の中心にある猛り勃つアレが遙の尾骨あたりに触れて、遙は身をよじった。

「まこ…と…っ」

名前を呼ばれると遙が唇を重ねてきた。

「ふぁ…っ…ん…っ…んぁ…」

真琴の舌に絡みついて離れない
遙の柔らかい唇と舌…

さっき真琴が食べていたプリン味とストロベリー味の甘い匂いが嗅覚を、くちゅくちゅという音が聴覚を刺激する。

ー遙がこんな積極的なんて…ー

真琴も答える様に舌を動かす…

遙が真琴のアレに手を触れて、ゆっくりと握りしめる。先を撫でると、ぬるりとした感触を指先が感じとった…
真琴がピクッと体を震わせる…

「…あ…ハル…気持ちい…」

真琴もとうに限界だった。

けど遙に意地悪してやりたい一心で、先走る体をひたすら誤魔化しやり過ごしていたのだ。遙に触られて頭がおかしくなりそうだった。

ー触れあう歓喜…ー
ー触れられる恍惚…ー

遙が静かにそっと、真琴を握りしめた手を自分自身の後孔へと導いた…

先ほどまでキャンディー2本が収まっていた場所へ…
今度は真琴が入っていく…

遙は自分の指で孔を押し広げながら、真琴の丸い張りのある濡れた先端を押し込む。

「っ……あ…」

遙が真琴の肩にぎゅっとしがみついてきたので、真琴はそれを支える様に腰を掴んだ。

熱い塊がズブズブと少しづつ遙の中に飲み込まれていく…
ゆっくりと壁を広げながら…
真琴をぎゅうっと包み込んでいく…

「ハル…これ…欲しかったの…?」

「…う…ん…」

遙が顔を紅潮させて俯く。

向かい合って重なることで、それはいつもよりも深い場所に突き刺さり、遙の奥を刺激する…快楽が押し寄せる…

触れ合った太腿から、遙の足が小さく震えるのが伝わってくる。

全て入りきったところで、
真琴は胸元にしがみつく遙の耳元で言った。

「…ハル…自分で動いてみて…?」

「…!」

遙が真琴の顔を見上げた。
潤んだ瞳がムリだと訴える。

「ほら…。何事も練習あるのみ…だよ?」

真琴はにっこり微笑んでから、遙の腰骨をがっしり両端から挟むように掴んで、その手を手前に動かした。

「あっ…!!!」

突然の強い刺激に、遙が高い声をあげる。

「ね?…ほら…こうやって…。
ハルの気持ちいとこ、探してみよ…?」

「……っ」

じっとりと汗が流れ落ちる…
遙はゆっくり目を閉じると、ぎこちなく体を動かしてみた。

「あっ…んっ」

真琴が奥にあたって驚くほど甘い声が漏れる。遙は恥ずかしさで真琴の目を見ることができなかった。

「そうそう。そんなかんじで腰落として…」

遙は再び腰を動かし始めたが、すぐに止まってしまい、ギュッと目を閉じて何も言わずに頭をブンブン横に振って、限界を訴える。

「ハル…やっぱりムリ?」

遙がコクンと頷く。

「……じゃぁ…今日はここまでにしとこうか。また今度…ね。
じゃ、俺…動くよ?」

真琴が遙の太腿に手をかけて脚を広げさせた。
二人の交わった部分が艶かしく生々しく目の前に現れる…
遙のアレは高々と上を向き、2つの袋の後ろには真琴自身が納まっている孔がよく見える。

そこをぐちゃぐちゃと出入りする姿を眺めながら、遙を下から突き上げる様に、何度も腰を動かした。

「あぁっ…あっ…あっ…やぁっ…」

遙は動きに合わせ切なげに声を発する…
その声はさっき食べたキャンディーみたいに甘くて甘くて、真琴をとろけさせる…

「…ハル…好き…」

甘い言葉と反比例するように、動きは激しさを増していく…

「…ハルの中…すごく熱い…気持ちいい…ハル…」

「あっ…まこっ…やっ…も…ム…リ…ぃ」

遙が弱い部分をグリグリと攻め込んでいく。
ぐちゃぐちゃと交わる音と二人ぶんの粗い吐息と遙の喘ぎ声が部屋に響く。

「あっ…やっ…だぁ…っいい…っ気持ち…い…やっ…だ…む…り…あっ…いぃ…っ」

否定と肯定の言葉がめちゃくちゃに錯綜する中で、夢中で名前を呼び合った。
お互いがお互いを追い詰め高みを目指していく…

「ま…こ…もっ…出る…っ」

「…ん…俺も……出そ…」

「まこ…と…っ」

「ハル…っ」


……二人同時に絶頂に達して射精……


遙の上を向いた先端から勢い良く放出された液は、遙と真琴の腹へベッタリと飛び散っていた。真琴は遙の締め付けを感じながら、遙の中へ全てを放出した。

後孔の端からは白濁の液がドクドクと溢れ出て艶やかに滴っていた。

二人はもう一度、唇を深く重ね合わせた。

---


事後…

いつになく燃え上がった二人は、
汗だくのままぐったりと畳の上で寝転がっていた。

さっきから遙は真琴に背中を向けたままで、こちらを向かない。

「ハル…ねぇこっち向いてよ」

「…」

「ねぇ、怒ってる…よね…?」

「…」

真琴が半身を起こして、肩越しに遙の顔を覗き込む。

「…お前…やることエロすぎ…」

遙がふてくされた表情をする。その顔さえも、かわいいと思ってしまって顔が緩む。

「ごめんね…意地悪しちゃって…。
…でも、新境地だった…よね?」

「……」

遙は顔を赤らめてさっと目をそらした。
真琴は遙のこめかみあたりにキスをして、しっとりと濡れた髪をかき上げてやりながら、耳元でボソリとささやいた。

「…ハル…チュッパはまだ買い置きあるから…
またできるよ…?」

「………」

無言で真琴を睨む。

「今、真琴のバカ変態…って思ったでしょ?」

「…合ってる……」

ふふっと真琴が笑った。

「たまには…ね?」

それは夏の白昼夢
丸くて甘い恋人たちの時間




--
チュパネタ完結編…
のはずが、チュッパほとんど出てない…(^^;;

それもこれも、遙が真琴がいいって言うからさぁ…
チュッパチャプス<まこ生
ということです…はい

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