■丸くて甘い

「ハル これ食べる?」

差し出されたのはカラフルな棒付きキャンディーチュッパチャプス。

「ん…?今日はアイスじゃないのか…?」

遙は真琴の手元を見ながら言った。

「もう秋も近いし。あんまり冷たいものばっか食べて、体冷やすのも良くないかなぁ…と思って…ね」

まるで母親の様な気遣いである。遙は真琴の世話焼きぶりを見てそう思った。

「何味?」

「味はコーラと…ストロベリーと…プリンがあるよ。」

「…じゃぁ間とってプリンで…」

その言葉に真琴がクスッと笑う。
キャンディを貰おうと遙が手をのばす。遙の指先が真琴の手に触れた。

ー…暖かい…ー

そんな些細なことでも胸は高鳴り、鼓動は早くなる。
人を好きになるいうのはそういうことだ。
どんな時でも、いっぱいいっぱいで余裕がなくなるんだ。

「ちょっと待ってね」

真琴はできるだけけ平静を装って、キャンディの包を手早く剥がした。

遙が無言で手を差し出すと、真琴は自分の口元を指差して言う。

「ハル。あーん」

「……」

遙は呆れた様な表情をし、真琴を見る。

「ね。ハル…あーんは?」

「…バカ…」

なんで俺がそんな……遙はそう思ったが……
…まぁいいや。
真琴のおねだりは嫌いじゃない。

遙は真琴の方を向くと、口をぱかっと開けた。

「エサもらう時のイルカみたいだね」

真琴は眉を下げ、ニッコリと微笑んで、遙の口にキャンディを入れてやった。

口の中で広がる甘ったるいプリン味…。

キャンディーは遙の口を塞ぎ、まともに喋ることができない。

「あ…ま……ぃ」

遙は手で棒を持つと、キャンディーを口から出した。
きゅポンと音たてる。

それは唾液で濡れて、艶っぽく白茶色く光っている。

遙はそのまま棒を持ちキャンディーをペロペロと舐め始めた。

それを口へ入れたり出したり…

舌がキャンディーの丸みに沿って形を変え、キャンディーを包む。
口に含まれたキャンディーは、遙の頬を丸く膨らませ、舌の動きに合わせて、頬が形を変える…。

横目でそれを見ていた真琴は思う。

ーハル、やっぱりエロい…ー

秋になっても誘惑が多いな…
そう思う真琴だった。


---

エロスを感じる食品アンケート
第1位に輝いたチュッパチャプステーマで。エロLev.1として (^-^)
チュパプリン味はこんなかんじ→クリックで画像ジャンプ☆


[ 12/34 ]

[*prev] [next#]
[小説置き場に戻る]
[しおりを挟む]




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -