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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.2 主人公、主役終了?の話(3/3)
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クロスカルテット ミニミニミニライブ

メンバー全員の紹介が一通り、やっとこさ終わったのを見越した兄貴。

「じゃあさっそくで悪いんだけど、練習の成果見せてもらっていいかな?」

「「「「え!?」」」」

「失敗してもいいから。まずは志摩くんにも見てもらわないと始まらないでしょ?君たちだってデビュー控えてるんだから、ね?」

そうニッコリとした笑顔で四人に指示を出す。
プロデューサーである兄貴の命令は、ここでも絶対のようだ。
クロスカルテットの四人は兄貴に逆らうことなく、スタンバイを始める。
そしてミニよりも小さな小さなライブを披露してもらうことになった。



クロスカルテット ミニミニミニライブ 2

聞き覚えのあるBGMがスピーカーから流れ始めた。
前はアズ一人でやらされてたけれど、今日は四人、全員が揃っている。
この曲がクロスカルテットとしてのファーストソングなのだろう。
センターは実力のあるキィ、次に前に出ていたのがエーチ。
アズとエヴァのソロパートは少なく、ほとんどコーラスだったけれど存在感は確かにあった。

(おぉー!)

それは同じ事務所のAlicaやRe Lightと比べたら、まだまだまだといったところ。
でも彼らクロスカルテットもアイドルなんだという印象が強く持てた輝きの一曲だった。



夢見た日々の続きをクロスカルテットと

「すごく良かった!カッコ良かったよ、皆!!」

彼らの一曲が終わると共に、壮大な拍手を俺から送る。

「ありがとう、志摩ちゃんっ。」

それはこの間みたいな不純な思い何て一切なく、純粋に思った素直な感想。
デビューがまだこれからのクロスカルテット。
彼らは誰かが一度は夢に憧れた、その夢の続きを歩き始めたばかり。
そう兄貴に言われたことを思い出し、それを再確認したひとときでした。
そして彼らを支えるのが兄貴の仕事。
俺は研修としてそんな兄貴の補佐をするのが仕事。
彼らの夢の続きに関わる責任重大な役職だ。

「改めてこれからよろしくね、志摩ちゃん。」

「あぁ、こちらこそ。」

クロスカルテットの皆に歓迎されながら、リーダーのエーチと固い握手をがっちりと交わす。
これからの期待にワクワクと胸を高鳴らせ膨らませた俺なのであった。



主人公、主役終了

握手を交わした合図で主役交代のお知らせ。
次からはクロスカルテットの彼らが主役として、この物語が始まる。
でもきっと彼らなら主人公以上の活躍で乗り越えられるだろうと信じ思いを託す。

「・・・サブタイトル、マジだったんだ。」

「主人公お疲れ様、志摩くん。これからは彼らを支える側として頑張ろうね。」

「なんだよそれ!?俺、主人公だよ!?主人公が脇役ってなんだよ!?主人公に対しての扱いぞんざいにするなよな作者ーッ!」

こうして主人公である俺の主役の話は、静かに幕が閉ざされたのでした。



『CRO×QUAR(クロカル)』の第二話を
読んでいただきありがとうございます!

この物語の主役はクロスカルテットの四人
次の話から志摩が主役ではなくなります
当然、志摩視点ではなく、出番だって激減致します
ごめんね志摩くん
主人公なのに主役じゃない主人公で(笑)


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