「すごく良かった!カッコ良かったよ、皆!!」
彼らの一曲が終わると共に、壮大な拍手を俺から送る。
「ありがとう、志摩ちゃんっ。」
それはこの間みたいな不純な思い何て一切なく、純粋に思った素直な感想。 デビューがまだこれからのクロスカルテット。 彼らは誰かが一度は夢に憧れた、その夢の続きを歩き始めたばかり。 そう兄貴に言われたことを思い出し、それを再確認したひとときでした。 そして彼らを支えるのが兄貴の仕事。 俺は研修としてそんな兄貴の補佐をするのが仕事。 彼らの夢の続きに関わる責任重大な役職だ。
「改めてこれからよろしくね、志摩ちゃん。」
「あぁ、こちらこそ。」
クロスカルテットの皆に歓迎されながら、リーダーのエーチと固い握手をがっちりと交わす。 これからの期待にワクワクと胸を高鳴らせ膨らませた俺なのであった。
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