≪ top ≪ main

CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
はじめから読むページから読むしおりから読む


Act.2 主人公、主役終了?の話(2/3)
]  [目次へ]  [

彼ら

扉の向こうで待っていた『彼ら』。

「おはよう、皆。ちゃんと練習してたかな?」

「「てっちゃん!おはようございます!!」」

「うん。おはよう。今日も遅くなっちゃってごめんね。」

そこには自分よりも年下の男の子が四人もいた。
そのうちの二人が兄貴の顔を見た途端、もの凄い元気な挨拶を飛ばす。
もちろん後の二人もきちんと挨拶していたのだが、先の二人と比べたら静かだったので勢いに負け掠れてしまう・・・。
でも彼らの若々しいパワーのおかげで、賑やかな空気になった。



Cross×Quartetto

兄貴が言っていた『彼ら』とご対面。

「てっちゃん、その人誰ですか?」

「うん。ちょっと待ってね、キィちゃん。志摩、『彼ら』が今度うちの事務所でデビューさせるー・・・。」

「てっちゃん、その人誰ですか?」

「あ、うん。もうちょっと待っててね、キィちゃん。それで『彼ら』は男子高校生四人組のアイドルグループ『Cross×Quartetto(クロスカルテット)』というグループ名でー・・・。」

「てっちゃん、その人誰ですか?」

「キィちゃん、もうちょっと本当に待って!ちゃんと後で説明するから!・・・で、僕は『彼ら』クロスカルテットのプロデュースをしてるんだよ♪」

元気に挨拶してきた二人のうち一人が、兄貴を妨害。
兄貴も負けずとして『彼ら』を紹介してくれていたが、中途半端に途切れ途切れだったものだから、そんな頑張りも水の泡。

(兄貴が負け気味って珍しい・・・。)

聞いていただけの俺は、さっぱり訳が分からないままだった。



ましましましま

そしてあまりにも妨害がしつこかったので、兄貴は先に俺を彼ら『クロスカルテット』に説明をする。

「彼は僕の弟。今日からウチの事務所の社員として、そして一年間研修として僕の補佐でキミたちを世話してくれることになったから仲良くしてあげてね。」

「おぉー!」

兄貴にトンと背中を押され、俺は一歩前に出てクロスカルテットの彼らに自己紹介。

「は、初めまして!真島 志摩といいます!どうぞよろしくお願いしまー・・・。」

「アハハハハハーッ!!!ましましまだって、ましましま!!上からでも下からでもましましましまーーーッ!!!」

「キィちゃん笑いすぎッッッ!!!!」

(・・・・・・。)

うん。分かってた。分かってたよ。
絶対にこの名前をバカにされるんじゃないかって分かっていたつもりだよ?
でもここまで初対面でなおかつ、年下の男の子に遠慮なく大笑いされたのは生まれて初めてだ・・・。



バトンタッチ

「志摩はまだ入りたてだから、まだ不備なところ多いけど、そこは遠慮なしに鞭撻してやっていいからね。」

「「はぁーいっ!」」

(なんか気になる言い方したな、兄貴の野郎・・・。)

そんなこんなで俺の自己紹介はおしまい。
再びクロスカルテットの彼らの番へバトンタッチ。

「じゃあ次は一人ずつ。リーダのエーチから自己紹介いこうか?」

「はいっ!」

今度はクロスカルテットのメンバーが一人ずつ自己紹介をしてくれた。



Achi

まずはクロスカルテットのリーダーから。
さっき兄貴に元気な挨拶をしていた二人のうち一人。

「初めまして。クロスカルテットのリーダー、Achi(エーチ)といいます!」

彼の名は『Achi』と書いて≪エーチ≫。
本名、東森 英一(ひがしもり えいいち)。
高校二年。9月生まれで身長は173cm。
趣味は歌を歌うこと。

「精一杯頑張るので今後ともよろしくお願いします!」

エーチはリーダーということでイメージカラーは赤。
ポジティブで頑張り屋な男の子なのだ。



アホ毛センサー

エーチのチャームポイントは、なんといっても一本にまとまったアホ毛。
それは彼の感情を正確に、そして素直に正直に反応している模様。
嬉しいときとかはピコピコ動かしては、ピーンッと勢いよく荒ぶり。
また悲しいときとかはショボーンと萎れてしまうのである。



Azu

次はクロスカルテットのメンバー二人目。

「久しぶりだね・・・、しまちゃん。」

「あの時の!」

彼の名前は『Azu』と書いて≪アズ≫。
本名は西野 梓。
高校一年。1月生まれで身長は163cm。
趣味は映画鑑賞。

「・・・よろしくね。」

アズのイメージカラーは青。
メンバーの中で最年少であり一番背が低く、ほわほわとしたおとなしい男の子。



眠たいの

なんだろう?
初めて会った時と印象が違う?というかアズなんか暗い?

「ふぁぁああ〜〜〜・・・・・・。」

大きな欠伸を一つ。
物凄〜く眠たそうにしているアズ。

「志摩くんと初めて会った時。アズ、テンション高かったからね。いつもこんなもんだからあまり気にしなくていいよ。」

「そ、そうなのか?」

自分の番が終わると共に、それ以降は口数が少なくなり自分の睡魔に欠伸をしながら戦っていた。



Key

お次はクロスカルテットのメンバー三人目。
さっき兄貴に元気な挨拶をして妨害までもし、そして俺の名前を大笑いしていた男の子。

「超初めまして♪僕はKeyという者です!超よろしくお願いします!!」

彼の名前は『Key』と書いて≪キィ≫。
本名は南浦 桔平(みなみうら きっぺい)。
高校三年。5月生まれで身長は178cm。
趣味はショッピング。

「ちなみに恋人はいません!」

「いちゃダメだからね!?恋愛禁止だからね?!キィちゃん!」

キィのイメージカラーは黄色。
メンバーの中で最年長であり、おふざけしまくっているが実はメンバー誰よりも能力が優れた実力者であるのだ。



残念王子

そしてキィも、お年頃の男の子。

「てっちゃんの弟さんに質問があります!」

「なにかな?」

「初体験いつ?何歳で?まだ童貞?魔法使いになる前に筆●ろししてもらった方がいいんじゃないの?」

「なッ!?」

お盛んなことに多感で興味津々、好奇心旺盛。
彼はふざけているのか、それとも本気で口にしているのか。
せっかくの美麗なルックスも台無しにさせるほど、オブラードにも包まず遠慮も戸惑いも躊躇いもなしに訊いてくる。
富豪家庭育ちのお坊ちゃんなのに、キィは色んな意味で残念な王子様だった。

(しかも余計なお世話!!)



Eva

最後はクロスカルテットのメンバー四人目。
アズとはまた別の意味で静かにおとなしくしていた。

「えっと・・・、Evaです。」

彼の名前は『Eva』と書いて≪エヴァ≫。
本名は北宮 枝葉(きたみや えば)。
高校二年。3月生まれで身長は187cm。
趣味は食器集め。

「不束者ですが宜しくお願い致します。」

「固い固い!エヴァ固すぎるって!!」

エヴァのイメージカラーは緑。
メンバーの中で一番の長身で、大人っぽく優しい男の子。



オトメン

キィの美麗を華やかで例えたら、エヴァは男らしい体つきで爽やかそうな印象の魅力を持つ。
けど、

「あッ!またコイツ、羊のストラップ持ってきてやがる!」

「え?ダメか、これ?」

「しかも数めっちゃ増えてない!?なんだこの羊の数!!」

可愛いモノが好きなのかな?
持ってきていたスポーツバックには羊のキーホルダーやストラップがいっぱい。

「別にいいだろ、好きなんだから。それと勝手に人の荷物いじくるな。汚れるからやめてくれ。」

一匹以外鞄の中に隠していたようだが、キィとエーチに見つかってしまい、ちょっと恥ずかしそうにしている。
地味に女子力の高いオトメンなエヴァなのであった。



しまちゃん感染源

するとここでリーダーであるエーチは、きちんと最後まで聞いていた中で(おふざけもしていたが)、気づいたことを尋ねた。

「そっか。アズだけが、てっちゃんの弟さんと会うの初めてじゃないんだ。」

「うん・・・。しまちゃんだよ、しまちゃん。前に話したことあったでしょ?えいちゃん。」

それは俺がアズとだけ初対面ではないこと。
その時、アズが何度も何度も『しまちゃん』『しまちゃん』呼んで説明していたものだから、

「なるほど!あの時話してた人が『志摩ちゃん』だったのか!」

「『ましましちゃん』?『しましまちゃん』?プププ、面白い呼び名〜。」

あっという間にエーチとキィにまで感染していき、彼らも『志摩ちゃん』と呼んでくるようになったのだった。

(きっと『てっちゃん』も同じ流れだったんだろうな・・・。)



]  [目次へ]  [
しおりを挟む



BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -