ゴールデンウィークもGW合宿も明けて通常の日常が戻ってきた今日。 しかし今は中間考査が控えてる時期でもあり、今週から栗ノ木高校が。来週には桃月学園と柿崎大学付属高等学院が、テスト勉強の期間に入り学業を怠わせる訳にはいかない。 リライトのバックダンサーとして選ばれたアズとキィの二人にはリライトとのレッスンが入ってるようだが、クロスカルテットの四人揃った活動は丸々3週間ほどオフとなった。
(アズもキィちゃんも成績は優秀だから、オフ中にレッスン入っててもテストには悪影響しないだろう。)
そしてこの物語の主人公なのはクロスカルテットの四人ではなく俺、真島 志摩。 上からでも下からでも『ましましま』と読める俺だけど、彼らがいなければ仕事の忙しさは半減。 現在はまだまだ研修の身なので兄である徹夜の補佐をしているが、お茶汲みだったり書類の整理やコピーだったり単純入力の作業だったり、ほとんど雑用しかやってないしやらせてもらえない。 こんなので本当に仕事のスキルが上がってるのだろうか。 こんなのがこの先もまだまだまだまだ続くと思うと、俺の未来は真っ暗な材料ばかりが蓄積されてないか不安になってくる。
「志摩くーん、これよろしくね。志摩くんの大好きなコピーとホッチキスの作業だよ。」
「うるせー。別に好きじゃないやい!」
兄貴は兄貴で容赦なく、今日も憎たらしいニコニコ笑顔で俺をパシッてくるし。
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