≪ top ≪ main

CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
はじめから読むページから読むしおりから読む


Act.25 GW合宿の話 (4)(3/4)
]  [目次へ]  [

メインはリライト

そして今回はリライトがメインであって、クロスカルテットがメインではない。
郷に入った以上は郷に従えという諺がある通り、クロスカルテットは入れさせてもらった側だ。
それに合わせられなければリライトや真昼に『クロスカルテットからは要らない。』と言われてしまう恐れもあったのだ。
4−2の椅子取りゲームが0になってしまったら、それこそ全てが台無し。GW合宿中、あんなに頑張っていたことも全て水の泡になってしまう恐れだってあったのだ。
志摩もそうキィから説教されて見えなかった部分。いや、見てなかった部分を気づかされて反省をする。

「ごめんなさい、まひるん。」
「すみませんでした真昼さん。」

なのでエーチも志摩も二人揃って、真昼に謝ったのだが、

「いえいえ、気にしないで下さい。大丈夫です、大丈夫ですから。」

やっぱり一番反省しているのは何故か真昼だった。

(本当にごめんなさい、キィちゃん。凄く熱く言っていただいただけあって凄く胸が痛いです・・・。)



GW合宿後半戦 二日目終了

「お疲れ様でしたー!」

こうしてキィのお説教のおかげで緊迫していた雰囲気も解除されて、レッスン再開。
エーチもいつもの取り柄を取り戻せられたのか。それとも教わってるリライトの為なのか。最後の最後に彼も頑張って完璧に仕上げてきた。
そんなこんなで色々あったけれどクロスカルテットは四人ともこのGW合宿の期間中に見事、リライトの新曲の振り付けを習得した所で後半戦、二日目が終了。
泣いても笑っても明日で最終日。
クロスカルテットの中からバックダンサーが誰かと誰かで決まる事となる。

「ま〜た今晩もこれから仕事・・・。」

「Oh・・・。いつまで続くデスか?このハードワークエンドレス。」

「文句あるならいつまでもにしましょうか?まだ海外ロケの時の事、忘れたとは言わせませんからね。」

「本当、まひるんって怒るとしつっこい。」
「本当、まひるんは怒るとしつこいデース。」

そしてクロスカルテットのレッスンが終われば、リライトはまた慌ただしくなり、クロスカルテットに見送られながら、これから入ってる仕事場へ向かっていく。



すいませんでした

キィの別荘から移動用の社用車へ乗り込んでいたその時、

「真昼さん!」

志摩が真昼に今日のことをもう一度きちんと謝まりにやってくる。

「今日は本当にすみませんでした。あんなに失礼なことまでして。」

「いえいえ。真島さん、そんな・・・!頭を上げて下さい。」

「いえ!ちゃんと謝らせて下さい!本当にすみませんでした!」

年下とは言え真昼は上司だ。
そんな人に無礼を働いてしまっていたのだから、地に座って頭を地べたに擦り付けてまで、深く深く反省。

「真島さん!本当に大丈夫ですから、頭を上げて下さい。土下座もしなくて大丈夫ですってば。」

「いえ!させて下さい!本当にこの度はー・・・。」

いつまでも謝り続けて、真昼がいいって言っても謝り続けて、それが逆に・・・っということも必死すぎて気付かずに。
志摩は必死に必死に真昼へ謝った。



エーチとキィ

志摩が外までリライトを見送りに行ってる中、エーチはキィと一緒にいた。
もちろん二人の会話は、さっきの騒ぎのこと。
改めてキィに謝ると共にお礼を言う。

「キィちゃん、さっきはごめん。それとありがとう。」

けど言われた本人はキョトンとしていた。

「ん?僕、何かお礼言われるようなこと言ったっけ。」

「えー。あんなにオレや志摩ちゃんに説教してたくせに自覚ないの?」

言いたいことを言っていただけだから、ありがとうを言われる筋はないと返してくる。
それはそれでキィらしいと言えばキィらしいのかもしれない。

「まあいいや。それでもありがとうは言わせてよキィちゃん。」



エーチとキィ 2

そしてエーチはあれからも心残りなことがあったのか。
それをキィに問う。

「もし、さ。リライトのバックダンサーに自分が選ばれて、他の人が選ばれなかったとき。キィちゃんならどうする?素直に喜べる?」

「普通に嬉しいよ。僕は僕が選ばれたくてやってるわけだから嬉しいに決まってるじゃない。」

エーチは自分が選ばれるぐらいなら・・・っと思っていたが、キィはやっぱり自分の考えと異なっていた。

「頑張ったことを評価されたってことだから喜ぶさ。もちろんその逆も然り。僕が選ばれなかったとしても僕らの中から誰かが選ばれたわけだから喜ぶよ。それで今度こそ選ばれるように次はもっと頑張ろうってなるし、もし落ちた僕を気にする人いたら僕らの代表として頑張ってこいって背中押すよ。」

だからキィの口からそれを聞けて、ようやくエーチの悩みも落ち着いていく。

「うん・・・、そうだよね。やっぱりキィちゃんは正しいな。」



エーチとキィ 3

「エッチはもっと自分に自信持ちなよ。」

「うん・・・、そうだね。今思えば志摩ちゃんにカッコいいところ見てほしいって言っておきながら、情けないとこ見せてたし。」

「ならなおのこと変に同情するぐらいなら、もっとぶつかってきてよ。僕はそっちの方が嬉しい。」

そんなエーチを隣見て、ボフボフと背中を叩いて励ますキィ。
さっきあれだけ言い合ったせいもあってか。
その姿は(喧嘩はしてなかったけれど)二人の仲が直り修復されていくようだった。

「それはそうとしてキィちゃん。いい加減オレのことちゃんと『エーチ』って呼んでくれない?今もそうだったけど説教中もずっとエッチエッチ言うから、つっこみ入れにくくて戸惑ったじゃん。」

「えー。だってエッチはエッチじゃん。」

「そんなことないよ!オレ下ネタ苦手だもん!オレ、エッチなんかじゃないよ!」

そしてあっという間にいつもの二人へ。
珍しく静かにおとなしくしていたのに少しずつ二人は賑やかで喧しくなっていく。
こうして色々あったGW合宿 後半戦も二日目が幕を閉じた。



GW合宿 最終日

そうして翌日、最終日。
長かったレッスンも午前中でおしまい。
昼休憩を挟んで午後2時を回ると共に真昼が全員を集合させた。
そこにはエーチ、アズ、キィ、エヴァのクロスカルテットの四人とイブ、ユウのリライトの二人。そして志摩もいて、この結果を見届ける。

「はい。クロスカルテットの皆さん、長い間でしたが大変お疲れ様でした。それではあまり前置きも長いのもアレですので、さっそく結果発表に移りますね。」

リライトの新曲のバックダンサーとしてクロスカルテットから選ばれた二人が、リライトのプロデューサー真昼の口から発表された。

「あ!呼ばれた人は一歩前に出て下さいね。それからこの後、本格的にイブやユウと合わせて調整させますので、これからが本当のレッスンと思って挑んで下さいね。あとー・・・。」

「まひるん前置き長い。」

「さっさと発表してクダサーイ!」



]  [目次へ]  [
しおりを挟む



BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -